「アメリカの中南米工作とその機関」ミッシング(1982) jarinkochieさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカの中南米工作とその機関
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チリのクーデターに巻き込まれた息子の行方を
その嫁と探しまわる70年代の平均的な保守系アメリカ人の父親を
ジャック・レモンが好演
フォード財団顧問に 息子の死を告げられた瞬間
小さくしぼんでしまうような姿に 胸が痛んだ
そして闘い続ける息子の嫁に
新たに芽生える尊敬の念…
難民申請でごった返すイタリア大使館で
隠れるようにしていたパリスに(←通訳、仲介者か?)
チリ軍が独断で アメリカ人を殺せるかどうか… と、問いかけてみる
あの日 バスに乗り損なわなければ
ベスも一緒に連れ去られていたのだろうか
アメリカに戻っても追及の手を緩めない彼女を見て
彼等は しくじった… と、考えるのだろうか
重い話だが
近所の人達が回想するチャールズ拉致場面で
アヒルも一緒になのだが、不覚にも? 笑ってしまった
また あの夜ベスが見た、駆け抜ける白馬は何だろう
当時、父親や彼女は確証を掴めなかったが
現在では検証が進んでいて
アジェンデが大統領になってからの事柄を検索してみたら、その時系列だけ見ても
アメリカ政財界と軍の動きが強圧的なのがわかり ドキドキした
新聞に情報が全く載っていなかったことも描かれているが
チリの資産家で大手新聞エルメルクリオも所有の
アグスティン・エドワーズ・イーストマンが(も?)
アメリカにクーデター要求、国内では世論誘導したらしい
(不安を煽る、混乱させる、偽情報を流す… そしてクーデターを正当化させる)
チリでは彼のドキュメンタリーが作られた
アジェンデ政権は様々な工作をされ、人権無視のピノチェト独裁政権は延命させられた
そしてそれはチリだけではない
中南米があの国に好意的でないのが理解できる
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