劇場公開日 1953年5月9日

「【”プロット及び、脚本及び“交換殺人”を持ちかけた謎の乗客を演じた夭逝したロバート・ウォーカーの演技良しのサスペンス・ミステリー。パトリシア・ハイスミスのイヤミスが好きな方には、お勧めの作品である。】」見知らぬ乗客 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”プロット及び、脚本及び“交換殺人”を持ちかけた謎の乗客を演じた夭逝したロバート・ウォーカーの演技良しのサスペンス・ミステリー。パトリシア・ハイスミスのイヤミスが好きな方には、お勧めの作品である。】

2022年10月2日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

知的

幸せ

■イヤミスの元祖、パトリシア・ハイスミスの処女作(面白いです・・。)をヒッチコックが卓越した演出術で仕上げた作品。
 犯罪への抑えきれない欲望や人間の持つ二面性(善性・悪性)を鋭く描き出した作品である。

■テニスプレーヤーのガイは、列車の中でブルーノという見知らぬ乗客に声をかけられる。
 男は、ガイが妻のミリアムと不仲で上院議員の娘、アンと結婚したいことなど、ガイの私生活を驚くほど知っており、ガイの妻を殺す代わりに自分の父親を殺してくれと交換殺人を持ちかける。

◆感想

・作品のプロット自体が面白いのであるが、原作の面白さを、魅せる面白さをヒチコックは分かっている。

・ブルーノは、ある意味異常犯罪者であるのだが、その彼が、”悪妻ミリアムを殺したいだろ?”とガイに列車内で持ちかけるアプローチの様が面白い。

・遊園地での、ミリアムの殺害シーンや、その遊園地でのブルーノの最期なども連関していて、魅入られる作品である。

<今作は、”ヒッチコック”Meets”パトリシア・ハイスミス”の最良の作品である。
 パトリシア・ハイスミスの、イヤミスが好きな方には、お勧めの作品である。>

NOBU