「夢など見ている暇は無い」摩天楼を夢みて 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
夢など見ている暇は無い
「成績を上げられなければクビ」…不動産会社のセールスマンたちの熾烈な営業争い。
デヴィッド・マメットが自らの戯曲を脚色、ジェームズ・フォーリーが監督を務めた1992年の作品。
まず、その超豪華キャストに目を奪われる。
アル・パチーノ、ジャック・レモン、アレック・ボールドウィン、エド・ハリス、アラン・アーキン、ケヴィン・スペイシー…。
演技のアクション、台詞のアクション!
これほどの名優たちの演技合戦を見るだけでもこの映画を見る価値があり、また見れた事は映画好きとして何より幸福。
外回りの仕事をやっていた身としては、チクチク感じる点が多々。
数字に終われる毎日、客の冷たい反応…。
人によっては見たら鬱になるかもしれない。後味のいい終わり方でないのも追い討ちをかける。
オフィスで盗難事件が発生。犯人は内部に…?
成績を上げる為だったら不正にも手を染め、罠にも陥れる。
一触即発の極限状態に追い込まれながらも、尚もしがみつき続ける男たち。
自分の夢の為、理想の為など、甘い夢を見ている暇なんか無い。
働くという事は、時に余りに無情。
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