マッド・シティのレビュー・感想・評価
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社会保障を疎かにすると、かえって治安対策の費用がかかりそうだ
マスコミが視聴率向上のために事件や事故を取り上げて、センセーショナルな報道を行うのは日本も同じだ。彼らも生活がかかっているので、やむを得ない部分もあると思う。しかしダスティン・ホフマン演じるマックスは違った。自分の利益を考えつつも、犯人や人質、警察や世論のことまで考えて最善策を打とうと努力した。しかし、彼の力が及ぶには事態は大きすぎたのだ。
犯人のサムは、自身の雇用主である館長に解雇の抗議を行った際に銃を持ち出した。それは一見すると馬鹿な行為に思える。しかし、そのような行為に及ぶほど彼は焦り、冷静な判断力を失っていたのだろう。自分のことだけを考えるのでさえ大変なのに、彼には家族がいる。その結果長期的な視点を失い、つい銃を突きつけてしまった。
やはりアメリカのような実力主義の社会においては、彼のような窮地に立たされてる人間を救済するための社会保障は、あまり予算が割かれていないのだろうか。ホームレスが大勢道端にいる動画がYouTubeにもよく上がっていることを考えると、多分そうなのだろう。それが治安の悪化を招き、今作の事件のようにかえって警察の出動などの対策費用が嵩みそうなのだが、どうなのだろうか。
設定もストーリーも決して珍しいものではありませんでしたし、キャラク...
設定もストーリーも決して珍しいものではありませんでしたし、キャラクターも割りとテンプレート的で、ツッコミどころもあるのですが、テンポが良く飽きさせない展開で、最後まで楽しめました。
何か残るような作品ではないかもしれませんが、娯楽作品としては良い出来だと思います。
『ナイト・ミュージアム』でも使われた博物館
クビになりそうな男サム(トラボルタ)が館長に言い寄ってていたが、銃が暴発して警備員に当り、子供達が人質となって立て篭もり事件となってしまう。スクープのためトイレで中継していたフリーランサーのマックスはすぐに見つかってしまうが、警察もやってきて徐々に引き下がれない状況に・・・。そんなつもりじゃなかったサム。経験豊富なマックスのおかげで徐々に本気になってしまった。
最初は特ダネだけを狙ってたマックスだったが、徐々に犯人に同情的になり、世論の操作もいい方向に向かう。立て篭もりも時間が経つにつれ、サムのTシャツを売り出す者まで出てくる始末。なんだか有り得そうなところが面白い。
国民の同情票もかなり集めていたけど、黒人警備員が死んでしまったこともあり、どうにもならなくなった。マスコミの視聴率稼ぎや保身のためのエゴ。一時は解決策も見つかりそうだったのに・・・。サムが爆弾まで用意していたことによって、悲しいエンディングになってしまった。
社会派要素もいっぱいあるけど、時間の経過がリアルじゃなく、途中からの緊迫感が薄れてしまった。ケビン(アルダ)というネットワークの記者の存在、そこまで悪意がある人物ってのも悲しくなってしまう。ラリー・キングもかなり目立ってたけど、彼くらい中立な人ばかりだといいのだが・・・
笑いを交えて見やすい映画に仕上がっています。
解雇された博物館に乱入した元警備員と、偶然居合わせたTVレポーターの交流をマスコミに対する皮肉を含めて描く物語。
ダスティンホフマンとジョントラヴォルタ主演の人間ドラマ。名優ダスティンホフマンは勿論、ダメ人間を演じるジョントラヴォルタにも好感です。深刻な内容ですが、皮肉を利かせたコメディタッチになっていますので、暗くなり過ぎずにとても見やすい映画に仕上がっていると思います。
視聴率を稼ぐ為に、視聴者の感情を確認しながら報道の方向性を決めるTVマン達。今の日本でもありそうで怖いですね。マスコミやネット情報を鵜呑みにせず、自分自身の判断基準や価値観を大切にしなければならない、と改めて考えさせられた作品でした。
けっこう面白かった
ジョン・トラボルタがちょっと頭の弱い役で、すごくはまっていた。すごく同情したい気分になった。
ダスティン・ホフマンの助手の女が最初は健気な感じだったのに、最終的に赤いドレスを着て現場にいたのがイラッときた。
そんなに抜群に面白いわけではないんだけど、最後まで飽きなくて、けっこう面白かった。
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