「ドワイトの教育は根底に愛が無い」ボーイズ・ライフ 根岸 圭一さんの映画レビュー(感想・評価)
ドワイトの教育は根底に愛が無い
厳しい教育=悪ではないはずだ。しかし継父のドワイトの教育方法はどうみても酷い。それはなぜかを考えてみると、その教育の根底に愛が無いからだろう。自分が気に入るような都合の良い存在にしたいだけ。厳しい教育の結果、相手に成長して幸せになって欲しいという気持ちが無い。だからトビーが大学に進学するのも邪魔しようとする。トビーに幸せになって欲しいという気持ちが根底にあるのならば、2人の関係も大きく変わっていたことだろう。
世の中のパワハラをする人間は、皆似たような思考なのだろう。教育は口実で、自分が威張って気分良くなりたいだけ。そんな歪んだ思考の男を、ロバート・デ・ニーロが上手く演じられていた。
もう一つ思ったのが、付き合う相手は選ばなければいけないということだ。不良まがいのことをして周囲に迷惑をかけて、怠惰に過ごす人間と付き合って得られるものなど何も無い。それどころか自分の人生の足を引っ張るだけだ。トビーは大学進学によってそこから脱出できたのは幸運だった。
コメントする