「ヴァイオレット」プリティ・ベビー jarinkochieさんの映画レビュー(感想・評価)
ヴァイオレット
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1978年 ルイ・マル監督の米進出作品
自分も早熟だった天才監督が
美少女シールズの中に、ヨーロッパの退廃の香り
(父親が 伊 トルトニア家の血筋)をも 嗅ぎとって、
作っちゃったみたいな作品
そして これが 彼女の映画作品の決定打になってしまう…
彼女を取り囲む 大人の俳優達も、1910年代のニューオリンズの娼館の様子も よい
母親役の サランドンが若い(体も、声も!)
妖艶な娼婦から 気難しい堅気の母親への
変化もすごい
(教育ママになりそう)
自らの体を 取引するヴァイオレット(シールズ)は
幼くてもリアリストで、ベロッキよりも 新しい生活 (可能性のある)を 選ぶ
時代の波で 消えゆく娼館と女達を記録した写真
(歴史的価値あり)と共に、ベロッキ(キャラダイン)は 捨てられるのである
ベロッキ、かわいそ
ヴァイオレットは 写真を撮られる度に、彼のことを 思い出すだろうか
少女売春を扱った問題作でもあるが、ベロッキに同情することとなってしまった
監督が 才人なのに、いまいち人気がないのは この辺の冷痢冷徹な目線で、我々の心も欺瞞も 打ち砕くからだろう
(天才である)
なお 同じ波をかぶった娼館のピアニストとその音楽仲間も、ミシシッピ川を北上し
ジャズの進化に貢献する
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