劇場公開日 1973年6月23日

「ヒッピー文化の理解の為の映画」ブラザー・サン、シスター・ムーン あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ヒッピー文化の理解の為の映画

2018年9月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

映像は西洋絵画を視るような美しさ
物語はサンフランシスコの語源になる中世イタリアの実在した聖人の真面目なもの
しかし、60~70年代初めのヒッピー文化に大きな影響を与えている映画

そのサンフランシスコはそのヒッピー文化の中心地でした
ヒッピー達が親のすねや生活保護で生きているだけの単なる甘え、モラトリアムであったことは、色々な映画を見ればその実像が分かる
しかし、団塊の世代が成人を迎えた頃、反体制を口実に無軌道で放埒な生活にうつつをぬかしたものに過ぎない
現代の若者達には最早そんな事が許される余裕は無いのだから

聖人フランチェスコとその同志達のコミューンを自分達になぞらえて、自らを美化して陶酔するための道具として使われた映画だ

つまり本作はヒッピーにとっての自己正当化のドラッグだったのだ

劇中の歌はイギリスのボブデュランと云われるドノヴァン
歌詞もヒッピーが好みそうな内容だ
お花畑だ
本編にでてくる美しい一面の赤いお花畑
あれは全部ケシの花だ
つまりマリファナの原料なのだ

あき240