劇場公開日 1998年9月26日

「アメリカ映画的な要素が残念」プライベート・ライアン ドライトマトさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5アメリカ映画的な要素が残念

2020年7月29日
PCから投稿

序盤のノルマンディー上陸作戦の戦闘シーンは圧巻。
兵士目線で海の水面に出たりもぐったりするカメラワーク、その時の音。
「生きて帰れない」「多分全滅する」と直感しつつも、その浜に投げ込まれたら退路も無く、地獄の光景の中をただただ這って前に進むしかない。どう行動すれば生き残れるわけでもなく、弾に当たるか当たらないかは運としか言えない。すさまじい臨場感。戦争映画は数あれど、ここまでの映像は他にはないのではないだろうか。

ただ、映画の終盤、絶体絶命のところに味方の戦闘機が来てサラッと形勢が大逆転して勝利する点や、映画の始まりと終わりに戦没者の墓や星条旗をもってくる演出が、やはり「ヒーロー映画」を求める「アメリカ映画」だなと感じて、終盤にサーと冷めてしまいました。

ドライトマト
充血の猿さんのコメント
2020年8月25日

目的地に着き、前が開いた瞬間には仲間の死体の山が出来
あふれ出る腸を抑えながら「ママ!」と何度も叫ぶ兵士
ついさっきまで指示を出していた隣の通信兵の顔に穴が開き
銃弾、砲撃が降りしきる中負傷兵の手当てに勤しむ衛生兵

ぱっと思いつきで挙がる印象的なシーンが序盤だけでかなりありますもんね。

充血の猿