「過去と現在が交わる場所」フライド・グリーン・トマト tabotyokoさんの映画レビュー(感想・評価)
過去と現在が交わる場所
主人公の女性エブリンは、自分に自信のない人物だ。
子育てを終えた専業主婦で、スポーツ番組にしか関心を抱かない夫にずっと不満を抱えていた。
(結婚生活を良くしようとエブリンなりに努力するのだが、すべて徒労に終わってしまう。)
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……そんな時、エブリンは、ある人物と出会う。
運命的な出会いと言ってもいいだろう。
エブリンの人生を大きく変えたその人は、ニニーという。彼女は老人ホームにいるのだが、とても元気なおばあちゃんだ。(彼女の友人のオーティスさんの面倒を見るため、ニニー自身も老人ホームへ一緒に入ったらしい。)
待合室でぼんやり待つエブリンは、とつぜんニニーに親しげに話しかけられて、たいそう驚く。しかしニニーの話はとても面白く、つい引き込まれてしまう。
ニニーは、ある少女の話を語って聞かせてくれた。
その少女の名はイジー。イジー・スレッドグッド。
イジーには兄がおり、その兄には婚約者がいたのよ…と。
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『イジーは幼い頃から女の子ものの洋服が大嫌いで、母親や姉を悲しませたり心配させたり。また歳の近い兄にからかわれると手や足が先に出る、とても強気な少女だった。
姉の結婚式の日に、女物の服を脱ぎ捨ててツリーハウスに避難したイジーは、
唯一こころを開ける年の離れた兄、バディに説得される。
バディ・スレッドグッドは、みんなに愛される爽やかな青年だ。
近々、ルース・ジェイミソンと結婚する予定だったが、運悪く線路の隙間に足を挟み、抜け出せず、汽車に轢かれて亡くなってしまった。婚約者ルースと、妹のイジーが見ている目の前で…。
町のみんなが悲しんだ。バディの死をみんなが悼んだ。皆が参列する中、イジーだけがお葬式に出なかった。
ひとりぼっちで森の中を泣きながら走り抜けていくイジー。誰も近寄れなかったが、1人だけ黒人男性のビッグ・ジョージだけが接近を許された。
イジーは、ビッグ・ジョージ以外の人との接触をほとんど絶ってしまい、まるで世捨て人のようになってしまった。』
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続きが気になる方は、ぜひとも映画をご覧ください。今なら2024年10/31までU-NEXTで字幕で観られます。
※追記 : 2025/01/09(木)現在、再びU-NEXTさんが字幕で作品を掲載してくださっていることを知りました。もしご興味のある方はぜひ。
DVDも探しましたが、吹き替えはおろか字幕付きすら見つからず、おまけにお高いものが多いです…(なんたること!)
(原作は本らしいです。残念ながら見たことはありません…。また、どうもこの作品は、ハッキリとは描かれておりませんがLGBTQ系の映画だそうです。大丈夫な方はぜひ)
だんだん涼しくなってきて、木々に色がつき始めてくる頃、ふしぎと私はこの映画が観たくなります。
今の季節にもしかしたら合うのかもしれません。もしよろしければ秋のお供に🍁
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おまけ
【フライパンは最強の武器】ということを知ったのはこの映画が初めてです。
次いでラプンツェル、そしてショコラでも、フライパン将軍はその威力を存分に発揮してました。
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最後に。
大いなる間違いの訂正をさせてください。
私は以前、
"(この歳の近い兄役の役者さんがスティーヴン・キング作品のスタンド・バイ・ミーに出てくるテディを演じた役者さんであることは皆さんもご存知だろう(笑))"
と書いていました。しかし後々になって調べたら全然違う俳優さんだと気づき、顔から火が吹き出そうになりました。大きな顔で間違いを書いてしまい、本当に申し訳ございません。
イジーの歳の近いお兄さん・ジュリアンを演じられたREID BINION様、本当に申し訳ございません。