ブギーナイツのレビュー・感想・評価
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エンタメの最高峰。
豪華キャスト、おバカで過激な描写、そこは最高です。
お話としては、冴えない少年がポルノスターとしての才能を見出され、その巨根を武器にポルノ業界のトップに駆け上がっていく話。しかし、ポルノ俳優としての葛藤などは特に描かれず、ただ有名になっていくに連れて天狗になって、最後に師を失うだけ。ここで最後には全てを失うのが定石だけど、てか監督的には全てを失ったという事なのだろうが、主人公が凋落する様が深く描かれてないから、ただ主役の座を失っただけで悲劇でも何でも無い。
あとは、主人公が母親と喧嘩して家を出て絶縁したのはいいが、有名になった姿を母親が知り、母親がネガティブな感情になる、みたいな描写が欲しかった。主人公が一般社会において白い目で見られるみたいな描写も欲しかったし、それがないとポルノ業界はどういう世界なのかが伝わらない。
細部まで緻密に計算された傑作
かれこれ十数年以上前に初めて観た時には、登場人物の不器用さと必死さに心を掴まれ涙したが、今回久しぶりに再見して、その細部まで計算された緻密さに改めて感心した。
高校をドロップアウトして親(母親)にも見放された17歳のエディが天から授かった才能(というよりもギフトと言った方がいいかもしれない)によってポルノ業界でのしあがりやがて落ちぶれる成功と転落の物語。
そして、同時にそれぞれに本来の家族から離れざるを得なかった登場人物達がポルノの世界で擬似家族を作る物語でもある。
これは非常にエモーショナルな物語なのだ。
しかし、メインキャラクターを長回しのカメラで手際良く見せる冒頭のシーンから(長回しの終着は主人公エディを演じるマーク・ウォールバーグであり、この長回しシーンはラストでもまた繰り返される。円環の輪を閉じるように)、ドアからドア、カウチからカウチへと繋がるシーンなど、実に緻密に計算され組み立てられた作品でもある。
もうひとつ初見から時間が経ったからこそ分かるのは、出演した俳優陣のその出世振りだ。マーク・ウォールバーグは言うに及ばず、メインキャラクターを演じた俳優は皆主役を張るスターになっていること。
うーん、PTA恐るべし!天才!
これ女性はどう見るんでしょう
デカイ男優ということだが、下手に撮れば下品極まりないところを
よく回避しつつ、愉しませる。
シモに笑いを求めない姿勢は一貫していて、それはたとえばそのデカイやつを目の当たりにした人間のリアクションに表れる。
わお、みたいなベタな芝居は一切ない。なかったと思う。
あと絵、色彩に温かみがあって目にいい。
一回落として、丸く収まるストーリーも厭味なく受け入れられる。
最後のオチも効いている。映画の笑いとして凄く良くできている。
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