劇場公開日 1995年12月9日

「ティム・ロスの顔芸!」フォー・ルームス kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ティム・ロスの顔芸!

2019年11月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 あるホテルの大晦日を舞台にした4話からなるオムニバスで、タランティーノやロバート・ロドリゲスら4人の監督が楽しんで作った作品。意外と有名俳優がいるのでびっくりする。特にブルース・ウィリスはクレジットにも名前載ってないし・・・(日本のチラシには載ってる)

 ルーム321/お客様は魔女。ちょっとエロティックな作品で、大魔女復活のために処女の血や1年分の涙やらを混合させるのだが、恋人のザーメンを採取し忘れた魔女がティム・ロスから採っちゃえ!てなノリで儀式を行う・・・

 ルーム404/間違えられた男。間男と間違えられたベルボーイのティム・ロスが夫から拳銃を向けられる。テオドアという名前とか愛称がテッドだとかテディだとか、どうでもいい会話で緊迫感を薄れさせる。4つの中では一番つまんないかも・・・

 ルーム309/かわいい無法者。メキシカンギャングのアントニオ・バンデラス夫妻が子供たちの世話をベルボーイにまかせることで始まる珍事件。メンソレータムをまぶたに塗るってのが寝るコツだったのか!と、子供たちのほうが賢く、終盤に一気にカタストロフへ。ロドリゲスらしい作風だった。

 ペントハウス/ハリウッドから来た男。タランティーノ本人が演ずる喜劇俳優のチェスター・ラッシュがベルボーイを呼びつけ、懐かしのテレビ番組にあったエピソードを再現しようとしていた。ジッポライターで10回連続火を点けることができれば、チェスターの高級車をゲットできるが、負けたら小指を切られるという恐ろしい遊び。100ドル札に目がくらんだティム・ロスが逃げ出そうとしたのにもかかわらず、戻ってきてしまうというもの。

 単なるお笑いじゃなく、風変わりな視線でブラック・ジョークを楽しむ作品。大晦日に一人しか仕事をしていないのだが、チップには目がないベルボーイというのがツボ。一話目でいい思いしてるんだから、後は無難に仕事をこなすだけ。だけど、珍事に巻き込まれるおかしさがタランティーノらしさを醸し出していた。

kossy