「滝が巨大化した洗濯機みたいで怖かった」ブエノスアイレス talismanさんの映画レビュー(感想・評価)
滝が巨大化した洗濯機みたいで怖かった
ついさっき知りました。アルゼンチン・タンゴは女性がどんなに酔っていても男性がリードして踊る、だからあれだけくっついて女性が男性に寄りかかっているんだと。社交ダンスのタンゴと全く異なる由来が分かった!自分向きじゃないですか~!私の酔っ払い状態を完璧に受けとめてくれるパートナーが居れば私もアルゼンチン・タンゴいけるかな?でもステップが面倒くさいのかな?ファイがなかなか覚えられなくて、ウィンはイライラしてた。
そして映画です。
アパートの共同キッチンで二人がアルゼンチン・タンゴを踊る場面が一番心に残った。その時二人はと
ても幸せででもなぜか悲しくなって私は泣いた。あと好きなのは、ファイがご飯を作ったり激しくも甲斐甲斐しくウィンの面倒を見るところ。ウィンがファイ不在のアパート室内の片付けをしてベッドメイキングして沢山の煙草をきちんと棚に置いて床掃除をするところ。そして赤い毛布抱きしめて泣くところ。ファイが録音機片手に泣くところ。
音に敏感なチャンが様々な音や声に耳を傾ける姿に同感した。声は何よりも人の心情を伝えてくれると思う。
地球の裏側からこっちにやっと戻ってきて安心した。何で二人で香港の裏というだけで、そしてイグアナだか何とかいう滝の絵のキッチュなランプに引かれてブエノスアイレスなんかに来たの~!心細くて仕方ない!
男の人が、夢見がちで限りなく優しくて未練たらしくて嫉妬深いことが男同士の恋愛だからとてもピュアに表現されていたように思う。
個人的にとても残念で情けなかったのは、トニーがどうしても三島由紀夫に見えてしまって映画に没入できなかったことです。
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