「き、気持ちわるっ…でも」ファンタスティック・プラネット まゆうさんの映画レビュー(感想・評価)
き、気持ちわるっ…でも
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気持ち悪い。でも、めちゃキレイ。色合いとかオシャレ。絵本が動いてるみたい。
…と思ったら切り絵アニメなんだそうです。つまりキャラクターを描いたら、頭、腕、足などパーツ毎に切り離して動かします。独特な動きになるので気味悪さがパワーアップ。走って逃げる描写など、身体が上下に跳ねるような動きがあまり無いまま水平に動くし、手や足のパーツだけパタパタ動く感じになるんですよね。絵のタッチは繊細で芸術性の高さを感じるのに、動くとなんかカクカクしててちぐはぐというか、違和感あるというか。さらに独特の音楽(確かに言われてみればピンクフロイドっぽい)も相まって、ヒーッ…こ、怖い笑
中世のキリスト教絵画みたいな不気味さがあります。絵がちょっと歪んでて下手ウマなタッチです。中世は、あんまり写実的に裸体を描くと俗っぽくなるので(生々しいエロ本みたいになっちゃうんでしょう)、宗教画はわざと下手に描いてたようです。
この作品を見ると、人間て残酷なことしてるよねぇ…と思い知らされます。
すごくきれいだし、衝撃的だし、凄い!って思うけど好きかと聞かれると微妙。好き…ではないかな。でも一度は見ておきたいタイプです。全然古く感じないのは凄い。かっこいい。
あと、ティバが超良い子じゃん…とキュンとしました。ペット(人間)に自分と同じ名前を付けようとする所ですっかり虜に。
私がフランス語が全く分からないせいか、宇宙人語に聞こえなくもない。ちなみにフランスとチェコスロバキアの合作です。全編通してずーっと戦ってるのと、古典的な絵柄のせいか、あの辺りの戦ってばっかりの歴史を何となく彷彿させるところあり。
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