「シュール!シュール!シュール!」ファンタスティック・プラネット ずっ子さんの映画レビュー(感想・評価)
シュール!シュール!シュール!
クリックして本文を読む
全編通して、不思議な世界観が展開される。
奇妙な動く植物、次々と生えてくる結晶体…
そして、何より人間が虫けら同然に扱われていることに、誰しも心の底にある気付かぬ罪悪感と恐怖心がざわついてくるだろう。
虫を見つけると、掃除機で吸ったり、ガムテープに付けて排除しようとしている自分の姿を思い浮かべるかもしれない。
今のところ人間以上の知能を持つ動物はこの地球上に居ないのが幸いしているが、何かのきっかけで遺伝子が組変わり、『猿の惑星』のように立場が逆転する可能性も完全に否定は出来ないのだ。
かと言って害のある虫を生活から排除しないわけにはいかないが、遊びの為に闘わせたり、意味のない殺戮や、己の過剰な欲望を満たすために残酷な扱いをしている人間の生き様について、考えを馳せることを本作は提示しているようだ。
もう少し視点を拡げると
この地球文明の始まりを考えてみることも出来る。
果たして、人類はダーウィンの進化論のように発達してきたのだろうか??
終わりは至って平和的なので後味は悪くないが、現実の人間の業に対して、地球はどのような結末を出してくるのか。
コメントする