ファイヤーフォックスのレビュー・感想・評価
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何とも惜しい感じ
前半、夜の場面が多く地下鉄とかで何か悪さしている。とまどいながらも、別人になり切ろうとするイーストウッドを見守る仲間がいる。「うまくやるんだぞ」て具合に・・・。 効果音はほとんどなく、敵地に忍び込むまで淡々と進んでいく雰囲気は深夜劇場にぴったり。良く言えばムードがあり、悪く言えば静かで退屈かも。これから先に、ジャケットのような空中シーンがあるとはとても思えない、意表を突くサスペンス的な前半だった。80分過ぎまで夜が多かったかな。
各ポイント地にいる仲間と打ち合わせしながら進むのですが、夜道を車で走行中、イーストウッドがわざと飛び降りて敵地に行く部分しかスリルはなかった。あと、乗せてあげてた運転手は無事に飛行を見届け 「(俺は)捕まってたまるか! 」 とばかりに自殺するシーンは良かったですね。
いざ盗んで飛行してからは、まるで祝うかのように音楽が流れる演出。ブルーレイで鑑賞したので映像はいいけど古臭いノリは否めないかな...辛口でごめんなさい。中盤は、相手のお偉いさんがグダグダと話してるシーンが多く、ちょっとつまらなく感じてしまった。
海面での低空飛行は、瞬間的な映像美の数々を味わえるので「ながら観」厳禁! ミサイル攻撃の映像は巻き戻して観るほど魅かれた。
そして一騎打ちに勝って、そのまま映画終了。
えっ!? もう少し葛藤や苦しみを伝える場面はないの?
「ダーティハリー」なんかもラストはあっさり去って終わるので、それが良かったり悪かったりする。イーストウッドに限らず、登場人物がほとんど皆クールな感じ。悲壮感や人情のある場面が伝わりにくいのが残念ではある。
セリフが少なめだからこそ、前半なんか凄く雰囲気が伝わる魅力あったし、何か惜しい気がする。
Could you be that cool, again? 1度退役した凄腕パイロットがソ連の新型空軍機を盗む御話
クリント・イーストウッドがベトナム戦争でのPTSDに悩む凄腕パイロットを好演しています。クリント・イーストウッドってこの当時からPTSDに興味持ってたんですね。
前半はサスペンス物として粛々と物語が進むなか、後半戦ソ連の新型機を盗んだ後の攻防戦は一見の価値ありです。同型の2号機との空中戦がなかなか見ごたえありました。当時としては特撮を頑張ってたのではないでしょうか?英語でやり取りするソ連兵には違和感を感じますが、そういう演出が許された時代の作品ですね。まだソ連が強かった時代の御話です。
クリント・イーストウッドはいつもながらのクリント・イーストウッドでした。危機に対しても絶対助かるだろうという安定感。うん、これはクリント・イーストウッドだ。そしてほぼ全編男性キャスト。いやー、男臭い!!
特別突き抜けた印象はなかったですが、クリント・イーストウッドファンの方は観ても損はないと思われます。
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