劇場公開日 1985年9月14日

「ジャッキー&サモのドラマ映画」ファースト・ミッション バラージさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 ジャッキー&サモのドラマ映画

2025年5月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

ドキドキ

日本の松竹富士が出資してたらしく、配給もいつもの東宝東和ではなく松竹。そのため上映映画館もいつもの東宝系ではなく松竹系だったと思われ、僕も劇場公開時に観たがいつもの映画館ではなく別の映画館で観た記憶がある。同時上映はアイドル早見優主演のハードボイルド日本映画『キッズ』でした。

監督はサモ・ハン・キンポーで、ジャッキー演じる香港警察の刑事とサモ演じる知的障害(いわゆる知恵遅れ)の兄の兄弟愛物語。サモが、俺やジャッキーもアクションだけでなく演技だってできるんだと見せたくて作った、アクション少なめのドラマ映画である。しかし日本公開版では興行上の要請から病院と駐車場の2シーンでのアクションシーンを増やしているとのこと。確かに病院のシーンは、悪者たちが大量に病院の職員に化けてるのがどうにも不自然だった。またオープニングとエンディングにジャッキーが日本語で歌う主題歌が流れるのも特徴。現在DVDレンタルされてる昔のジャッキー映画のほとんどが国際流通版で、日本公開版はBlu-rayの特典映像として収録されてるのがせいぜいだが、本作は松竹が出資してるためか珍しく日本公開版が標準収録。その分オリジナルの香港公開版は観れないが、特に問題はないだろう。

劇場公開時にも面白かった記憶があるが、その後ビデオレンタルはした記憶がなく、テレビの吹替放送も観たような観てないような。それだけに今頃になってレンタルDVDで観た、あの頃の日本公開版がなんだかすごく懐かしかった。まず最初に出る日本語タイトルが、あ~昔はそういうのあったな~と懐かしい。またジャッキーが片言日本語で「トウキョウ、サタデナ~イト」などとムード歌謡調に歌うのも劇場公開当時からちょっとどうかとは思ったが、今では微笑ましくも懐かしく感じてしまう。当時のジャッキーは日本ではまさにアイドル扱いだったことを思い出させてくれた。日本でのジャッキー人気は凄まじかったらしく、『プロジェクトA』以後の80年代には地元香港より先に日本で公開されたこともあるとのこと。サモ、ユン・ピョウと3人で武道館でコンサートしたりもしてたんだよなあ。当時でも、マジかよ!この人たち歌手でもねえのに!?と思ったが。

話戻して映画だが、やはり記憶通りに面白い映画だった。サモ監督のジャッキー映画ではこれが1番かな。僕はジャッキーのドラマ重視映画も結構好きなんです。少なめのアクションもラストバトルの切れ味が素晴らしい。ヒロイン女優のエミリー・チュウはあの頃も美人だなぁと思ったが、今見てもやっぱり美人。ジャッキーがエミリー・チュウとディープキスするシーンがあって、当時は見てはいけないものを見たようなドキドキ感があったが、まだ純情だったんですね(笑)。

バラージ
PR U-NEXTで本編を観る