ビリー・バスゲイトのレビュー・感想・評価
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ヒ弱な成り上がり群像
アル・パチーノやデ・ニーロに遅れて、ダスティン・ホフマンがギャング役を、いや?「ディック・トレイシー」でも演じていたか!?顔の分別も付かない小物ギャングを!?
アクションスターが演技派に挑戦?的なブルース・ウィリスはキザ過ぎる、ニコール・キッドマンはサービス満点な若々しさ、そこに佇んでいるだけで様になる相変わらずなスティーヴ・ブシェミ、主人公ながら地味な顔と存在感の少年。
大物な雰囲気を醸し出す渋い形相のD・ホフマンが徐々に頭の悪いマヌケな存在に、最後のシーン含めて情けないギャングに様変わり。
裁判に勝つ為に田舎町で良い人のイメージを植え付ける件はコメディ映画にでもなりそうな、登場人物が入り乱れるシリアスな群像劇にするならコーエン兄弟とか、全体的に地味でテンポも悪く物足りなかった。
マフィアの世界を垣間見た青年ビリーの物語
冒頭ではブルース・ウィリス演ずる殺し屋ボーがコンクリートで足を固められている。ダッチを裏切ったことへの仕打ちだ。アーヴィング(スティーヴ・ブシェミ)も助けてくれない。海に沈められる寸前だ。愛人のドリューもダッチに連れされれる。そこで手下の若者ビリーの回想シーンが始まる。
ジャグリングをやってたところをダッチが目をとめ、ビリーに金を与える。一度でダッチに憧れてしまったビリー。なんせ世界恐慌直後で就職口もないのだ。下町出身から成り上がったダッチは彼にとってヒーローだったのだ。ちなみに実在の人物ダッチ・シュルツを扱った映画は他に『コットンクラブ』、『奴らに深き眠りを』など・・・
ドリューは独身だと思っていたら、ちゃんとした夫がいることにビックリ(夫はゲイのため偽装結婚)。しかもニコール・キッドマンは一瞬ではあるが、2回全裸になってくれている。中盤からは宿敵であるラッキー・ルチアーノも登場。これを若き(?)スタンリー・トゥッチが演じているのだが、まだ髪も残っている。
ちょっとマフィアの世界を垣間見た青年ビリーの物語。脱税で告訴ばかりされているダッチ・シュルツは裏金を使って警官や判事を抱き込んではいるが、そんな裏金ばかり使うものだから、税金も払えなかったのだろう。そして、都合が悪くなるとすぐ殺し。その証人も殺していくんだから、ドリューだって狙われた。最後はルチアーノの部下に殺されたが、ビリーだけは助かった。それでも殺しを目撃してるのだから、いつまで経っても平穏は来ない。彼の今後の方が気になるところだ。
ダスティンホフマンのヤクザ怖い
ヤクザに憧れる若者がヤクザに入門するといろいろ大変な思いをするという映画だった。
主人公がいつも口を開けて戸惑っていながらも肝の太そうな感じがとてもよかった。上司に「なぜとか余計なことを聞くな」という忠告は自分の仕事や周りの何かでもとても大切な教えのように思った。自分の場合は妻によく理解して欲しいことである。何しろ、あれこれ詳細をつついても自分の得になることなんか何もないのである。不利益ばかりが露呈するということを本当に分かって欲しい。そしてそれを知った上で、つつくようなら知っても動揺したりしないで欲しいものだ。
ヤクザになってもしんどいし、かと言って真面目に生きても冴えないばかり、どうしたらいいのか分からないので、だったら何か好き勝手にやるしかないのかなと投げやりな気分になった。
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