「三人の人気歌手が出演するニューシネマの傑作」ビリー・ザ・キッド 21才の生涯 あき240さんの映画レビュー(感想・評価)
三人の人気歌手が出演するニューシネマの傑作
一人目はボブ・デュラン
ビリーザキッドの仲間の端役として出演
少しだが台詞も見せ場もあり何度も登場する
彼の歌唱と演奏による主題歌が全編に流れ、本作のムードに良く合って溶け込んでいる
彼の役名はエイリアス、偽名の意味の単語つまり、名乗ったのではなく、名無しの権兵衛と言ったのだ
演技と言うべきものはないが存在感はさすがだ
二人目はクリス・クリストファーソン
カントリーロックの人気歌手
ビリーザキッド役だが、いまいち華がなかったのは残念
しかし、彼のシャツを第二ボタンまで開けて黒いベストを羽織り、長髪の出で立ちは素晴らしくビリーザキッドそのものを表現してみせている
この姿は数年後にスターウォーズのハン・ソロの姿として、そのまま物腰までコピーして引用されているのだ
それだけ彼のビリーザキッドが印象深いという証明でもある
三人目はリタ・クーリッジ
人気アイドル歌手、ビリーザキッドの女のマリア役で出演、この映画が縁なのかクリス・クリストファーソンと結婚している
インディアンの血を引くだけに役柄にぴったりだ
映画の構造としてはいつまでも体制に歯向かう永遠の若者と体制側に組み込まれる者との対比がニューシネマとして明確に打ち出されている
なおDVDはオリジナル版と2005年再編集特別版の2枚組だったが、特別版は観るに値しない
同じ素材でも編集次第で駄目な映画になる見本だ
オリジナル版だけの観賞で十分
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