「conscious negligence」陽のあたる場所 everglazeさんの映画レビュー(感想・評価)
conscious negligence
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誰しも自分より少し上に憧れる。
高嶺の花が目の前に現れたら…。実は手が届くとしたら…。
学校にも行かず家計を支え続けた生活と、宗教活動に熱心な母親から遠く離れ、アメリカン・ドリームを抱いてやって来たGeorge。社内恋愛禁止の職場でも、場違いな社交界のパーティでも、人肌恋しく居場所を探し続けます。その場所が憧れの上流社会なら尚更良いと…。
親戚なのによそよそしくて冷たい社交辞令、話し相手もおらず馴染めないパーティといった「陽のあたらない」描写が生々しかったです。
Georgeに憧れるAlice、Angelaに憧れるGeorge。女性側は本当の愛なのかな?ただGeorgeのほうは?気持ちは理解出来るけど(^^;)。物凄く分かりやすい三角関係が展開されます。彼のあまりの計画性のなさ、あやふやな殺意に、そりゃすぐバレるだろ、とツッコミたくなります。恋愛にも犯罪にも、知識と知恵は必要ですね。
Georgeの田舎者らしい野心だけでなく、自分を偽りきれずに素朴で正直な性格が、"The Great Gatsby"などと異なるのかなと思いました。要は未必の故意か?ということですが、すんなり刑を受け入れるのも彼の性格だからこそでしょう。原作のタイトル通り悲劇です…。
"In your heart, it was murder."
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Gustavさんのコメント
2021年9月17日
everglazeさんへ
コメント有難うございます。主人公の貧しさが、最初の叔父家族との対面であからさまに描かれていましたね。特に伯母の冷淡さは、もし自分がジョージなら居た堪れないほどの差別を感じたと思います。親戚付き合いより階級意識が強いことに驚きました。