「モノトーンの美しさ」美女と野獣(1946) SpicaMさんの映画レビュー(感想・評価)
モノトーンの美しさ
ストーリーは主演二人の心の美しさに焦点を当てていて分かりやすくて良いが、特筆すべきは映像表現。耽美系のインテリアも衣装も凝っており、監督したコクトーの美意識やこだわりを味わえる。
動く腕がキャンドルを支える廊下。いくつも並んだ掃き出し窓の白い紗のカーテン。それが風をはらんでゆらめく中を歩いていくシーンは脳裏に残った。
主演は当時33歳(私の計算w)のジャン・マレー。物語の最後の王子姿は、なるほどコクトーも惚れるわけだ、と納得の美しさだった。とはいえ、ほとんどは特殊メークでの野獣姿。なので出番を増やすために、ベルの兄の悪友という設定にしたのかも。
ベル役の女優さんも美しい方で演技も良かった。
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