「冷戦時代のスパイものの代表的な作品。スパイは素性と本当の目的を隠し...」引き裂かれたカーテン 杉本穂高さんの映画レビュー(感想・評価)
冷戦時代のスパイものの代表的な作品。スパイは素性と本当の目的を隠し...
冷戦時代のスパイものの代表的な作品。スパイは素性と本当の目的を隠しながら行動するが、その醍醐味で物語を引っぱっていく。ポール・ニューマン演じるアメリカ人科学者が東ベルリンに亡命。そのことを婚約者にも隠して行動していた主人公だが、後をつけられてしまい、婚約者も亡命することに。国を裏切る行為に失望する婚約者だが、主人公の真の目的は東側の物理学者から核に関する秘密を聞き出し、脱出すること。婚約者がついてきてしまったことで、主人公は計画の変更が必要になり、事前のプランが崩壊していく。愛情劇とスパイとしての任務が交錯する展開がとても見事。任務と恋人、どちらも大事という葛藤がスリルを作る。時折、もっと慎重に行動してくれと思う場面もなくはないが、ロマンスとサスペンスに溢れて楽しい一作。話の構造がすごく勉強になる。こうすればドラマとスリルが発生するんだなと勉強になった。
コメントする