「ラストシーン」バニシング・ポイント komasaさんの映画レビュー(感想・評価)
ラストシーン
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覚醒剤で眠気を誤魔化しながら猛スピードで走り続ける主人公。
そんな主人公を捕まえようとする警察、反社会的なヒーローへと祭り上げるスーパーソール、砂漠のヒッピー達、そして野次馬。それらは全て主人公が受け入れられない社会の象徴でなのだろう。だからこそ、主人公は納期に関係なく車を疾走させる、社会に取り込まれないようにと。
最後、覚醒剤のせいか薄っすらと笑みを浮かべたまま鉄の壁に突っ込む。その時、主人公は何を見ていたのだろうか。
衝撃的なシーンだが、目撃した野次馬の中には、すぐに立ち去る者もいる。そんな野次馬が今の自分と重なってしまう。まるで、お前はいつから低俗なワイドショーの視聴者に成り下がったのだ、と糾弾された気分になった。
途中から主人公と関わる女性が、ブロンズの長いストーレートヘアーの女性ばかりなのが気になった。ただの流行なのか、死んだ恋人を忘れられずにいることの現れからなのか。
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