「キング・オブ・トリロジー~パート3~」バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3 しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
キング・オブ・トリロジー~パート3~
"バック・トゥ・ザ・フューチャー" 三部作第3部。
Huluで5回目の鑑賞(吹替【ソフト版】)。
1885年の西部開拓時代を舞台に繰り広げられる伝説の三部作最終章。全ての伏線を回収し、お約束も全部取り入れて、これ以降の続編をつくることが許されないくらいの圧倒的フィナーレを生み出した製作陣に心からの賛辞を贈りたい。
西部劇を全力フィーチャーして、オマージュを捧げているのが楽し過ぎる!―マーティがマッドドッグ・タネンとの決闘に用いた「荒野の用心棒」的秘策は、すでに前作においてさりげなく伏線が張られていたと云う巧妙さが良き!
クライマックス、蒸気機関車でデロリアンを押す活劇はシリーズ最高のハラハラ・ドキドキ…かなりヘヴィーだ!
西部劇に欠かせない鉄道アクションをラストに持って来たところに、西部劇への深い愛を感じました。
「未来は決まっていない。自分の手で切り開くものだ」と云うラストシーンのメッセージは、いつ観ても心に沁みる。
三部作を通して素晴らしいなと思ったのは、タイムパラドックスと云う壮大な要素を扱っているにも関わらず、限定された舞台で全てが進行し、解決してしまっていると云うところ。
ヒル・バレーと云う小さな街の現在・過去・未来を行き来して、マーティとその時代のタネンとの間に起こった出来事が冒険を生む…。しかも1985年では2日しか経っていない。
でもその2日間はめちゃくちゃ濃密であり、一生分以上の体験をマーティにもたらしてくれました。家族と街の歴史が血となって、彼の中に流れている。ひとりの青年の成長物語としての魅力に溢れているなと改めて思いました。
[余談]
「アベンジャーズ/エンドゲーム」で本作のタイムパラドックスは誤りであることが指摘されていたように、確かに理論上は間違っているのかもしれないけれど、そんなことは全く気にならないし、面白ければなんでもいいんじゃない?
[以降の鑑賞記録]
2020/06/26:金曜ロードSHOW!
2020/12/09:Blu-ray(吹替【テレビ朝日版】)
2022/07/16:土曜プレミアム(4Kリマスター版)
※修正(2023/06/21)