「「あなる秘書」と「冷血」」8mm kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
「あなる秘書」と「冷血」
「いわゆるスナッフ・フィルムだ」とトムは思ったが、あまりにも残酷、リアルな映像に正視できないほどだった。そして、故人の名誉のためにと警察には通報せぬよう念を押される。警察には似顔絵を描きミッシング・パーソンの届けをするが、アメリカでの失踪者は年間85万~100万人。
アダルトショップの店員マックス(ホアキン・フェニックス)が読んでいたのは「アナル秘書」だったが、そのブックカバーの下にはカポーティの「冷血」が・・・夢中になるほど殺人鬼に憧れていたのかもしれない。ハワード・ヒューズとかジム・ジャームッシュとかの映画ジョークも交えて喋るマックスがなかなかいい。
犯人を探し当てて逃げたトムですが、そこからが長い。依頼者の元へ戻ると彼女は罪の意識で自殺していた・・・しかし、スナッフフィルムの撮影現場まで探すなんてのは、すでに仕事の範囲を超えている。まぁ、謎の男を知りたいのはたしかだけど・・・結局は人を殺す瞬間に性的興奮を覚える異常者。現代だったら、ネットでもそうした違法ビデオが売買され、摘発も困難な時代なんでしょうね・・・あぁ、怖い。
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