「切なくもさわやかな余韻」パーフェクト ワールド live_at_luxorさんの映画レビュー(感想・評価)
切なくもさわやかな余韻
公開はもうどのくらい前になるのでしょうか
学生のころ友達に進められて初めて観てからというもの
何度となく繰り返し観てきた大好きな作品です。
ひょんなことから始まった
人並みはずれたIQを持つ逃亡者ブッチと
宗教上の戒律にがんじがらめの少年フィリップの二人旅。
60年代の古き良きアメリカの時代背景に映えるクラシックカーが
乾いた大地をひたすら走り続けます。
会話の中で徐々に明かになっていく2人の育ってきた環境から
抑圧された少年を幼い頃の自分の姿と重ね合わせるブッチ。
旅の中で少年の希望を一つ一つ叶えていきます。
叶わなかった自分の夢を一つ一つやり直すかのように…。
逃亡者を描くロードムービーでありながらも
旅の途中でめぐり合う人々とのエピソードには
こどもが関わることで微笑ましい空気が流れます。
そこにスパイスを聞かせるのが追跡者となる2人。
ブッチとは古くから因縁のある保安官と、いわゆる出来る女。
立場は違えど、それぞれに心に孤独を抱えるはぐれ者たち。
お互いを認め合うそれぞれの間にもまたある種の絆があります。
長い旅路を進むうちに迎えるターニングポイント。
観る者の思いとは裏腹に急展開していく後半~ラストにかけて
目には熱いものがこみ上げてくるはずです。
違うんだよ…。ああ…。
公開当時の若さゆえの思い入れの深さなのかもしれませんが
いつまでも変わらずお気に入りマイベストの上位作品。
もちろんDVDもお買い上げ済みです(笑)
まだ観てない方。ぜひ観てみてください。
※他サイトより転載(投稿日:2008/11/18)
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