狙われた娘

劇場公開日:

解説

土屋隆夫の原作を「「元祿忠臣蔵・大石最後の一日」より 琴の爪」の若尾徳平と、「続御用聞き物語」の丸林久信が脚色し、丸林久信が監督した青春スリラーである。撮影は「脱獄囚」の玉井正夫が担当した。主演は「花嫁は待っている」の青山京子、「続青い山脈」の久保明で、ほかに伊藤久哉、有島一郎、水の也清美、左卜全、沢村いき雄、堺左千夫などが助演している。

1957年製作/66分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1957年12月17日

ストーリー

藤川若枝は貧しいサラリーガールだ。下宿代もなかなか払えず、もうだいぶたまった。その上、恋人の学生北村がトラックの運転手のアルバイトで苦学しているのを援助しようと、町田という高利貸から金を借りた。町田は情容赦もなく金利をとりたてるのだが、若枝に限って、そうしなかった。彼女に気があったのだ。若枝が北村に会うため地下鉄に乗った時、隣りの中年男のポケットから財布がのぞいていた。若枝は夢中でそれをスリ取ると、次の駅で外へ出た。急ぎ足の彼女の前に、さっきの中年男が立ちふさがり、裏道へ連れこんだ。罠だ。が、奇妙なことに男は若枝にサンドウィッチマンの服装をし映画館の前でビラをくばれと命じた。彼女がその仕事を終えてぼんやり立っていると、町田が現れ、近くのバーへ誘いこむ。彼女は酒に酔い下宿へ帰ると、北村が待っていた。彼は下宿のおかみから彼女が町田から金を借りたことを聞いてしまった。北村は彼女の止めるのを振り切って去った。翌朝の新聞がサンドウィッチマンの妻が殺されたことを報じた。死体の手にはハンカチが握られていたという。それは若枝のもので、中年男が奪ったのだった。若枝は殺人犯に仕立てられたのだ。彼女は憎い町田を毒入りウィスキーで殺し、犯人は僕だという遺書を握らせておこうと考える。町田を誘って酒を飲み、遺言を書かせ、ウィスキーを飲ませることに成功した。その時ラジオが被害者の夫が自首して出たことを報じた。しかし、ウィスキーを飲ませたのは、彼女の夢の中での出来事だった。北村の就職がきまり、彼は町田へ金を返そうとする。彼女はスリをしたこと、自分が人を殺そうとしたこと、などすべてを話す。二人は警察へ出頭し、しばらくして晴れ晴れとした表情で出てきた。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く