「今でも実に瑞々しい」冬冬(トントン)の夏休み 白波さんの映画レビュー(感想・評価)
今でも実に瑞々しい
ホウ・シャオシェンによる、家を離れ叔父の家で過ごすひと夏の物語。
まさか今劇場で観れるとは思いもよりませんでした。
まず冒頭の卒業式。そうそう、「仰げば尊し」や「赤とんぼ」と完全に日本式のものなんですよね。
統治時代の面影が見れます。
そして冬冬の家族はその身なりから裕福なのが伺えます。
また預けられるおじさんも医者だからか、とても立派な家。
ここら辺の設定はいつもの監督作品と違うのが面白い。
あと雀漁?これも斬新でしたね。
逆に亀に意地悪してるのはちょっと嫌な気分に…。
あと普通に娘に「避妊手術させる」とか言ってて、色々文化の違いにも驚かされました。
それと怖かったのが妹が線路で轢かれそうになるシーン。
スタントでもCGでも無いのに本当にやばく無いですか?
やはり観ていて「ひえ!」っと鳥肌が立ちました。
そんな兄弟の過ごした時間も、大切な思い出になるのでしょう。
美しい自然に子供たちの友情と夏。
今でも実に瑞々しい、素晴らしい作品でした。
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