「何も起こらなくはないけれど、何が起きたという訳でもない。」冬冬(トントン)の夏休み さとうきびさんの映画レビュー(感想・評価)
何も起こらなくはないけれど、何が起きたという訳でもない。
ああ、こういう映画を撮る人をだったと、数十年ぶりにホウ・シャオシェンに再会して感じました。
昭和レトロ台湾版みたいなクラシックな風景の中、12歳の少年のひと夏を描きます。
何も起きなかった訳ではないけれど、後になって思うと何が起きたという訳でもない。
長い長い夏休みってそんなものだったなぁと甘酸っぱい想いがこみ上げます。
何度かの気怠い夏休みを経て、子どもたちはやがてその世界を去ってゆく。
気怠い時間を慈しむ余裕を失って大人になってゆく…
日曜日の午後にNHKが放映したアジア映画で出会ったホウ・シャオシェン。
悲情城市、童年往事 時の流れ、恋恋風塵、風櫃の少年、今思うとすごいラインナップでした。
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