「素晴らしかった」トレインスポッティング 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしかった
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90年代後半に映画館で見なくて後悔していた映画のうちの一本をようやく早稲田松竹で続編との二本立てで見ることができた。続編は見たばかりで、それほど感動しなかったため、1作目の余韻に浸るために見ずに出た。
ヘロインでラリっているところが特に好きで、本当にやっていた人が描いている感じが素晴らしい。主人公が友達の死の遠因になっていたり、他にも因果として主人公は相当悪い存在だった。赤ちゃんが死んでしまう場面は数ある不幸の場面の中の一つとして見ていたのだが、今見ると超ドン引きで、主人公のクズっぷりのしゃれにならないレベルを感じる。
しかしだからこそ、オレの好きなクズがクズとして自らのクズを認めて開き直らずにうつむいて生きていく映画の傑作であったことが改めてわかった。この映画はちょうどテクノやハウスなど音楽の革命の時期と映画のかっこいいのが見事にリンクしている奇跡のような一本であったと思っていたのだが、クズ映画としても最高であった。そして、サントラをずっと聴いていたため音楽とともに場面が心に沁みる。
また10年後に見たい。
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