「格闘アクションの歴史を変えた超京劇!」ドランクモンキー 酔拳 Garuさんの映画レビュー(感想・評価)
格闘アクションの歴史を変えた超京劇!
ジャッキー・チェンのアクションを初めて観たのが、この作品だった。 子連れ狼の若山富三郎、燃えよドラゴンのブルース・リーのアクションを観た時に次ぐ、強烈なインパクトだった。
ユーモアも交え、ラリーのように続くジャッキーのアクションには、若山やリーのような一撃必殺の緊張感はない。 しかし、 その斬新な動きには、瞬きもできないほど魅入ってしまう魅力が溢れていた。
ところが、酔拳をいっしょに観ていた私の親父は、「あぁ、こりゃ京劇だ」といって一笑に付した。 その後、テレビで京劇を観て親父の言わんとしたことがわかったが、やはり舞台の京劇とはスピード感からして全く違う。 より激しくアクロバティックな酔拳のアクションは、言ってみれば京劇を越えた「超京劇」だ。
ブルース・リーのアクションが誰にも真似のできない唯一無二のものだとすれば、ジャッキーのそれは、その後の格闘アクションの進化の出発点となった幹細胞。 現在、様々な映画で楽しむことのできる高度な格闘アクションは、40年前、全世界に衝撃を与えた酔拳から派生していることは、大筋で間違いないだろう。
またいつか、ジャッキー以上の衝撃を与えてくれる斬新なアクションが誕生することを期待したい。
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