「鉄のドアの先へ…」友だちのうちはどこ? 機動戦士・チャングムさんの映画レビュー(感想・評価)
鉄のドアの先へ…
大人は分かってくれないよね~。先生の言い付け守るのも、楽じゃない。でも、だからこそ、忘れられない。
家からの大脱出
祖父のしつけタイム
職人気質なお爺さんとの出会い
食べたくない晩ごはん
何も言わない父さん
そっと、ご飯を置く母さん
風の強い夜
そして迎える朝
総て、忘れられない大切な出来事。
子供の頃の思い出って、些細なものほど、強く印象に残ったりするものです。何だかひとり「スタンド・バイ・ミー」状態ですが、アハマッド坊やも、この日の大冒険を、きっと忘れない。そして、やがて訪れる鉄のドアを開ける…。
イランって聞くと、政治的、思想的に凄く遠い国って感じがします。実際、相容れない戒律もあるかな。ただ、この映画を観る限り、信じる神様は違えど、人として大切にしているものは、それほど変わらないのかなぁと…。
それと、私が気になるのは、町で出会った職人気質なお爺さん。おそらく、監督さんの分身ですが、誰もが慌ただしく暮らす中、未来を生きるアハマッドに、何を託そうとしたと思います?。
このクニが、土地バブルで狂騒状態の頃に創られた映画です。邦画なら「就職戦線、異状なし」の時代かな。皆様はどうお過ごしでしたか?。
アハマッド坊やは、その後、何を手に入れたと思いますか?。失われた30年で、皆様は、何を手に入れましたか?。
世界は大きく変動しています。どうせなら、今よりマシに変わってほしい。
あの日の、アハマッド坊やのように…。
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