劇場公開日 1991年6月8日

「時代のカリスマ」ドアーズ(1991) バラージさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 時代のカリスマ

2025年11月25日
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当時僕が住んでた地域では(その地方一の大都会なのに)1週間しか上映されず、映画館では観逃してレンタルビデオで観た。1960年代後半から70年代初めに活躍したロックバンド・ドアーズのボーカルで、ジミ・ヘンドリクスやジャニス・ジョプリンと並ぶ時代のカリスマだったジム・モリソンの伝記映画で、1965年のドアーズ結成から71年のモリソンの死までが描かれている。

僕はこの映画がドアーズ初体験なんだが(本物ではなく伝記映画が初体験という・笑)、ヴァル・キルマーのモリソンになりきりぶりがすごく、劇中に流れるドアーズの楽曲の数々も素晴らしい。ドラッグやヒッピーに彩られた1970年前後という時代の空気も上手く表現されていたように思う。また恋人のパメラ・カーソン役がメグ・ライアンで、キーボードのレイ・マンザレク役がカイル・マクラクランていうのも、製作当時の時代を感じて今となっては懐かしい気分にさせられる。ちらっと出てきたアンディ・ウォーホル役が『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で主人公の父親役だったクリスピン・グローバーだったってのもちょっとびっくり。

なかなか面白い映画だったんだが、本物のマンザレクはドキュメンタリー映画『ドアーズ/まぼろしの世界』のインタビューにおいて、劇中のモリソンの描写について大いに不満で「大嫌いな映画だ」と言っていた。まあ『ドアーズ/まぼろしの世界』を観ると、やはり本物の前では霞まざるを得ないなと思わされるのも確かではある。

バラージ
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