劇場公開日 1950年5月27日

天国への階段のレビュー・感想・評価

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4.5臨死体験をファンタジー映画に!

2021年4月19日
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マイケル・パウエル&エメリック・プレスバーガー コンビが製作/監督/脚本 (1946年 英) 撮影は ジャック・カーディフ ランカスター爆撃機からパラシュート無しで飛び降りた男カーター(ニーブン)の生死の境で見た幻覚、現世とあの世の間でさまよう様子(臨死体験)をファンタジー仕立てにした そんな中 彼は恋をしてしまい(声で恋に落ちた) 彼女との人生に執着を持つ 彼はあの世の不手際について 〈生きる権利を主張し 抗告する〉 検察官の英国人嫌い、恋物語嫌いという設定や 最初の陪審員が 英国に恨みを持つ面子というのも面白い (あの世は天国?) カーターの弁護をすることになった医師(英国人)と 検察官(米国人)がディベートをすることになるのだが 映画では英米の両国民に対する配慮のようなものも感じられる (第二次世界大戦後すぐの映画) (所得の多い駐留米兵と英国女性の結婚急増問題などあり… ) エスカレーター状の階段、テクニカラーの現世 モノクロで管理社会みたいなあの世、コロセウムみたいな裁判所の造型や 近年デジタル処理されたらしい映像も美しく、面白かった 最後は裁判官が 19世紀のロマン派作家ウォルター・スコットの言葉を引用して裁決を求める (スコットは歴史考察家としても知られ、2つの国についての方向性を示している) また〈愛は涙に漬けて保存される時が 最も愛らしい〉という言葉も残していて 薔薇の花びらにすくわれたジューンの涙のアイディアはここからかな マイケル・パウエルが チェスの愛好者だったり、本人も軍人(陸軍)だったデビッド・ニーブンがやはり英国空軍の戦闘服も似合っていたりして 他にも見どころ満載、てんこ盛りのちょっと不思議な味わいの映画でした

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jarinkochie