天雲山物語

劇場公開日:

解説

多くの知識人たちが弾圧された1957年の反右派闘争以来、人間性を抹殺し続ける社会の悲劇を背景に美しい二人の女性の波瀾の運命を描く。

1980年製作/中国
原題または英題:天云山伝奇
配給:大映インターナショナル
劇場公開日:1981年11月28日

ストーリー

1928年の冬。宋薇は恋人、羅群との思い出をふり返っていた……。1957年の反右派闘争の最中、天雲山地質調査隊に参加した宋薇は、新任政治委員の羅群と恋に陥ってしまった。しかし、インテリを擁護した羅群は、やがて解任され、宋薇も尋間にかけられた。やむなく羅群に別れの手紙を書いた宋薇は、前任政治委員、呉遥の力で昇進していった。そして将来有望な呉遥と結婚した。一方、政策の誤りを指摘し続けた羅群は弾圧を受け、社会の隅ヘと押し込まれていった。ひたすら羅群を見守っていた馮晴嵐は、宋薇の親友で、やがて重病の羅群を救い妻になった。貧しいながらも天雲山に踏みとどまった二人は、調査資料整理に生涯をかけゆく。そのことを馮晴嵐からの手紙で知った宋薇は、心を乱した。羅群の名誉回復を邪魔しているのは党組織部部長の夫、呉遥なのだ。悪いことに身体をこわした薇晴嵐の命はもう長くはなかった。宋薇は遂に、すべてを上部に訴えた。やがて羅群の名誉も回復し、人生を取り戻そうとすべて無にして離婚した宋薇は天雲山を訪れ、すでに帰らぬ人となった馮晴嵐を遠く思うのだった。

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