「こういう“もしも”は大歓迎!」デモリションマン 77さんの映画レビュー(感想・評価)
こういう“もしも”は大歓迎!
単純に楽しめる映画です。このSFとアクションとユーモアのバランス私は大好き。
未来もののSFは色々あるけど一際面白い視点から描いてるなと思いました。
でも1993年時点ならドラえもんでも見てるような気分でみられる気がするけど、2011年で初見の私には(あの徹底した無菌っぷりが社会として成り立つのかは置いといて)ありえなくもなさそうで少しずつ近付いてる気がしてちょっとだけ怖さも覚えました。20年近く前はどんなつもりで舞台の2032年を描いたんだろう。
ていうかこのまま何事もなければ2032年とか私普通に生きてるんだなと思うと上手く言えないけどすごく変な感じw その頃にはどうなってるんでしょうか。
話を戻して、冷凍刑務所で40年近く眠っているうちに目覚ましい変化を遂げた街(サン・アンゼルスっていうのも面白くて好き)に帰ってきた“原始人”2人のバトルが最高にわくわく。スタローンVSスナイプスって贅沢!
あの世界におけるフェニックスの馴染み方というか臨機応変な応用力とスパルタンのアナログっぽさ(編み物w)が、二人のさすがのアクションからちょっとした会話までとっても効いてて。血までパリッパリになる最期の画は考え抜かれててすごく好きです。
やっぱり良いヒーローは良い敵によって引き立ちますね。
ウェズリー・スナイプスは最近『追跡者』観たばっかりなのでそれとはまた違うユーモアたっぷりの魅力的な悪役が素晴らしかったです。
あとブレイク前のサンドラ・ブロックも作中でいう現代っ子(ちょっと変わった天然の、だけどw)な感じが良く出ててすごく良かった。
3つの貝の使い方教えてよ!w
最後に破壊屋スパルタンは「俺達はどう生きていけばいいんだ?」という問いに「お前らはもう少しらは汚くなれ。お前らはもう少し綺麗になれ。 歩み寄れば住みよい街になる」と答えます。
彼が本当に壊した物は…と聞こえてきそうな感じですがw、このシンプルな“正解”は普遍的なものであり続けて欲しいです。
地下のフレンドリーも「自分で考える、それが人間だ」って言ってたけど、作中何度か何も知らない無機質な機械音声が虚しく響く度にああこれは絶対違う!と思いました。
例えば冷凍刑務所にしたって囚人から自分のしたことを省みる時間を無くしちゃだめですよね。
リアルでももうそろそろ便利への線引きをしなきゃいけないところまできてる気がします。
まあこんな固い事考えなくてもあんまりこの作品の評判を聞いたことがないのが不思議なくらい目と耳だけで充分に楽しめる快作でしたw
おすすめです。