追想(1956)のレビュー・感想・評価
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まず結論ありき
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総合:55点
ストーリー: 45
キャスト: 70
演出: 65
ビジュアル: 70
音楽: 65
バーグマンが本物のアナスタシアかどうか物語の中でほのめかすものの、そのことは結局はっきりとはわからず、謎のまま彼女は愛を選び最後には消える。映画の製作側としては、バーグマンが真面目に演技したのに偽者だとつまらないけれど、だからといって現実社会では現れていない王女がこの映画では現れて本物だと判明して遺産を引き継ぐわけにもいかない。だからはっきりさせるわけにはいかないから、結論を出すことなくごまかした。物語としてはそんなものでしょう。
そもそも何故にバーグマンと遺産をだまし取ることのために全てを捧げていたユル・ブリナーと突然恋に落ちて、莫大な遺産さえわざわざ放棄して駆け落ちする必要があるのか。その二人が惹かれあう過程が特に描かれていなかったので、この突然すぎる展開は物語の都合上無理矢理そうするしかなかったのだろうとしか思えない。最初からこの結論を出して物語を幕引きさせるために強引に駆け落ちさせたという感じを受けた。大人の事情が見えます。
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