ツイスターのレビュー・感想・評価
全7件を表示
竜巻の映像が凄い迫力で、竜巻研究に取り憑かれた人達が魅力的
製作総指揮スティーブン・スピルバーグ、ヤン・デ・ボン 監督による1996年製作(113分)アメリカ映画。原題または英題:Twister、配給:UIP劇場公開日:1996年7月6日。
オクラホマ州立大学の研究所にストーム・チェイサーとよばれるチームがあり、レーダー搭載の車で竜巻に接近し、竜巻予知精度向上のため、竜巻発生と移動メカニズムの研究を行っていて、これが本映画のモデルとなっているとか。
何と入っても主役は、竜巻そのものと、その研究に取り憑かれた人達ということで、ユニークであると共に、個人的にとても好きなタイプの映画である。特殊撮影の技術も有ってか、竜巻の映像が凄い迫力で、驚かされると共にその怖さがかなり実感出来た。
その反面、お話はいいかげんというか、極めて予定調和的で、やっぱり主人公Bill(ビル・パクストン)は離婚するつもりだったのに、相変わらず竜巻研究に執念を燃やしている妻Jo(ヘレン・ハント: 1997年に『恋愛小説家』でアカデミー主演女優賞)のところに結局戻る。連れてきたフィアンセ精神科医のMelissa(ジェイミー・ガーツ)が可哀想ジャンと思ってしまった。
観測球が舞い上がらずにガックリきていた主人公たちだが、叔母の家にあった風車の羽をヒントに、アルミ缶を切って加工した羽を観測球に付けることを思い付き、それが竜巻で見事に美しく舞う様は、絵的に鮮やかで、映画的ふぇお見事と唸らされた。
監督ヤン・デ・ボン、脚本マイケル・クライトン 、アン=マリー・マーティン、製作総指揮
スティーブン・スピルバーグ、 ウォルター・F・パークス 、ローリー・マクドナルド、 ジェラルド・R・モーレン、製作キャスリーン・ケネディ、 イアン・ブライス 、マイケル・クライトン、撮影ジャック・N・グリーン、美術ジョゼフ・ネメック3世、音楽マーク・マンシーナ、編集マイケル・カーン、特殊効果インダストリアル・ライト・アンド・マジック、字幕
岡枝慎二。
出演
Joヘレン・ハント、Billビル・パクストン、Melissaジェイミー・ガーツ、Jonasケイリー・エルウェス、Aunt Megロイス・スミス、Rabbitアラン・ラック、Dustyフィリップ・シーモア・ホフマン。
面白かった
『スピード』で名を挙げたヤン・デ・ボン監督の次作ということで大いに期待して見に行った記憶がある。期待しすぎて『スピード』ほどじゃなく、それにしてもなんで竜巻の映画なんだ?と思った。今回は続編の『ツイスターズ』が面白くて、せっかくの機会なので見返した。
観測端末を竜巻に吸い込ませるドロシーの操作性がめちゃくちゃ悪い。ボタンが多すぎるし、遠隔操作もできない。あんなの命がけじゃないと使えないし結局、車をオートクルーズにして1台犠牲にしている。コスト掛かりすぎだ。
若いフィリップ・シーモア・ホフマンが出ている。不細工なナイスガイ役で切ない気持ちになる。また、主人公の婚約者の女の子が、竜巻なんかに無関係なのに死にそうな目に合うし、当然常に後ろ向きで印象もよくないし、本当さっさと帰ればいいのに最終的に恋が破れるし気の毒だ。何一ついいことがなかった。
CGや合成にまだ違和感がある時代だけど、迫力はすごい。
空を飛ぶ 牛が飛ぶ 雲を突きぬけ 渦になる。 これが本場のオクラホマ・ミキサーじゃ!!🍃🌪️
巨大な竜巻を追う”ストーム・チェイサー”たちの活躍を描くディザスター・パニック映画『ツイスター』シリーズの第1作。
オクラホマ州で発生する竜巻を追跡/研究する調査員ジョーと彼女が率いるストーム・チェイサーたちは、新型の観測装置「ドロシー」を携え、新たな竜巻の発生を今か今かと待ち望んでいた。
そこにドロシーの発案者であるジョーの夫ビルが、彼女との離婚を成立させる為にフィアンセと共に現れる。ジョーに離婚届へサインをするよう迫るビル。しかし、そんなタイミングで竜巻発生の知らせがチェイサーたちの下に届く。颯爽と出動する彼らに、ビルとそのフィアンセは渋々同行するのだが…。
ストーム・チェイサーのメンバーである陽気な男、ダスティ・デイヴィスを演じるのは『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』『ハードエイト』の、後のオスカー俳優フィリップ・シーモア・ホフマン。
製作総指揮を務めるのは『インディ・ジョーンズ』シリーズや『ジュラシック・パーク』の、巨匠スティーヴン・スピルバーグ。
2024年8月現在、強い台風第10号は日本の南に位置し、西北西へ向かって毎時30㎞のスピードで進行中。中心気圧は980hpa、中心付近の風速は35m/sとされており、28日には本州に上陸するものとみられています。
そんな台風接近中の今!観る映画はこれしかねぇ!!そうそれは『ツイスター』ッ!!!🌪️🌪️🌪️🌪️🌪️
ストーム・チェイサーたちの命知らずな研究…というか蛮行を描いた本作は世界中で大ヒット。5億ドル近い興行収入を叩き出し、見事1996年の興行収入ランキングでローランド・エメリッヒ監督作品『インデペンデンス・デイ』に次ぐ第2位を記録した。
さらに、本作の影響により気象学を専攻する学生の数は大きく増加。実際にストーム・チェイサーとして活動するものまで現れた。
ロケ地となったオクラホマ州ワキタには「ツイスター映画博物館」が作られ、さらに現在に至るまで数多のパチモンB級ツイスター映画が世に生み出され続けている。まさに”ツイスター特需”とでも言うべき社会現象を巻き起こした世紀末の怪物である。
本作の目玉である秘密兵器「ドロシー」。これは1979年にアメリカ海洋大気庁とオクラホマ大学により共同開発された竜巻計測機器「TOTO」をモデルにしている。現実ではあまり効果を発揮することがなかった装置なのだが、映画の中ではその問題点を上手くカバーし、見事にミッションを達成してみせた。
ちなみに「TOTO」とは「オズの魔法使い」(1900)に登場する飼い犬の名前にちなんで名付けられた。「ドロシー」ももちろん「オズの魔法使い」からの引用である。ちなみに本作の冒頭に登場するジョーの飼い犬は、映画『オズの魔法使』(1939)に登場するトトとおんなじ犬種を用いている。竜巻業界というのは「オズの魔法使い」オマージュに溢れているのだ。
不遇のマシーン「TOTO」から着想を受け、本作の脚本を書き上げたのはご存じベストセラー作家のマイケル・クライトンと、その当時の妻アン・マリー・マーティン。
この映画がおもしろいのは、ただのディザスター・パニックの枠に収まっていないから。制御不能な大災害を前に、なす術もなく戸惑い逃げる人間たちの姿を描くのがディザスター映画の定型だが、本作の主人公たちはあえてその災害の渦中に飛び込み、それを制する方法を探し出す。この構造はディザスター映画というよりもむしろ怪獣映画。竜巻の巨大なシルエットと、全てを薙ぎ払うその破壊力はゴジラも顔負けといったところ。実際、竜巻の唸り声は動物の鳴き声をミックスして作り上げたものらしく、制作陣の間でもこれは怪獣映画だという認識があったのだろう。うーん「ジュラシック・パーク」の原作者が脚本を書くと、やっぱりなんでもモンスターものになっちゃうのね。
ちなみに、本作の監督ヤン・デ・ボンは『スピード』(1994)の後、ハリウッド版『ゴジラ』を手がける為に色々と準備を進めていたのだが予算の折り合いがつかず、あえなく監督から降板させられてしまう。実質『ゴジラ』な本作を監督した事で、彼の無念も晴れた事だろう。…そういえば、結局このハリウッド版『GODZILLA』(1998)を監督したのはローランド・エメリッヒ。ここでもエメリッヒがヤン・デ・ボンの油揚げを掻っ攫っていってるやん!
大怪獣ツイスターを作り上げたのは、史上最強の視覚効果制作会社「ILM」。『ジュラシック・パーク』(1993)でのリアルすぎるCGで世界中の度肝を抜いた彼らが新たに挑んだのは”形なきもの”の映像化。明確な実線で囲まれている恐竜に対し、竜巻とはただの上昇気流な訳でそれ自体は目には見えない。我々が目視しているのは風に舞う塵や砂の集合体なのだ。
このように、明確な線を持たないものをCGで描き出すというのは、当時の技術から考えれば途方もなく困難な事であったはず。にも拘らず、本作のCGのクオリティは驚愕すべきものであり、今鑑賞してみてもなんら違和感はない。ILMの技術力の高さには毎度度肝を抜かされる。
竜巻のクオリティは素晴らしい。だが、本当に褒めるべきなのは空。どんよりと淀む曇り空の違和感のなさである。
カラッと晴れ上がった青空が一変、前触れもなく空の色がセピアに歪む。この竜巻発生時の空のCG描写は凄まじく、どこまでがロケで撮影した本物で、どこからがCGで作り上げた偽物なのか全く判別不可能。空のクオリティが高いからこそ、そこから発生する竜巻の真実味がより増すのである。
これほどまでに素晴らしいCG。これならアカデミー賞受賞間違いなしだろう。…と思っていたのだが、まさかのオスカー像ゲットならず。えっ!じゃあ何が…?まさかヤツが…。
そうです。この年の視覚効果賞を受賞したのはあの『インデペンデンス・デイ』。2度ならず3度までもエメリッヒにしてやられたヤン・デ・ボン。もう掛ける言葉も見つかりませぬ…。
CGのクオリティの高さが本作の面白さに直結しているのは言うまでもないが、実はこの映画がかなりのリアリティ志向で作られている事も忘れてはならない。爆発、氷、風、大破壊と、実物で再現可能なものに関しては出来る限り本物を使用しているのだ。
例えば冒頭でジョーの父親が吹っ飛ばされるのだって、あれ本当にワイヤーを引いて役者さんをぶっ飛ばしているし、クライマックスでのジョーとビルが竜巻に呑まれるシーンでは巨大な車輪のようなものに役者2人を入れ、徐々に回転させる事で宙吊り状態を作り出し、それを逆転させることにより空へと巻き上げれる2人を表現してみせた。
ワキタ大破壊に関してはセット&現地の空き家を本当にぶっ壊すという荒技を披露し、車が竜巻に巻き上げられる描写では宙に舞うのはCG、落下して爆発するのは実車と場面場面で技術を使い分けている。
お気に入りは車が転がってきた家を突っ切るシーン。家の転がりをCGで描いておいて、車が突っ込むところからは実写に切り替え家の中を実際に爆走させる。あの緊迫した状況なのにクスリと笑える面白シーンはこうして生み出されているのである。
このように力技とアイデアを駆使し、実写とCGを最適なバランスで使い分ける。これにより生まれるリアリティこそが本作のキモなのである。
ま、流石に空を舞う牛さんに関しては全CGなんだけどモー🐮
竜巻やCGだけでなく、ご機嫌なストーム・チェイサー軍団にも着目したい。このチェイサーたち、一応は竜巻研究のために危険を冒しているという体裁をとっているのだが、ぶっちゃけただのアドレナリン・ジャンキーたちである。話し声はデカいしカーステレオは爆音だし、とにかく喧しい迷惑集団。
ただ、竜巻の起こるところがあれば場所も時間も関係なく車をぶっ飛ばす彼らの生き方のなんと楽しそうな事か。ジョークを言い合いながらたらふくメシを掻っ込む。こんなん完全に『天空の城ラピュタ』(1986)のドーラ一味の実写化ですやん。そりゃ男の子ならみんなコイツらに憧れますやん。そりゃストーム・チェイサー目指しますやん。
竜巻の迫力はもちろんだが、魅力的な登場人物の数々が本作を名作たらしめているのは間違いないだろう。
まぁぶっちゃけ、ジョーとビル、そしてそのフィアンセであるメリッサの三角関係の描き方については噴飯物の酷さ。視聴者の目線としてメリッサという竜巻素人をメンバーに加えたかったというのはわかるのだが、あまりにも彼女の描かれ方がおざなりで、この3人の恋愛には1ミリも心が動かされなかった。ラジー賞で「興行収入1億ドル以上作品限定最低脚本賞」受賞という不名誉を得たのも納得である。
が、そんなもんはこの映画においては枝葉にすぎない。豪快なキャラクターと壮絶なディザスター、圧巻の映像に大いに楽しませていただきました♪一昔前の大味エンタメ映画ってやっぱ最高やな✨
なお、ジョーダン・ピール監督作品『NOPE/ノープ』(2022)はほとんどこの映画のリメイク。この映画を「意味わからん」とか言ってる人は本作を一度観てみると良い。モンスター版『ツイスター』、それ以上でも以下でもないんだから難しく考えてはいけない💦
迫力ある竜巻映画
映画館で見れたら+5点くらい加点出来たと思います
迫力ある竜巻映画で破壊力と怖さの演出がぴか一でした
ただアメリカ映画っぽく吊り橋効果のラブロマンスがあるので、そこは個人的にはちょっとノイズでした
それより成功の結果でも描写してくれた方が良かったなと
ラストもあの状態での無傷は…
地下室に入って扉を閉め続けようとするところを止めて助かるような演出なら花丸でした
元祖竜巻映画
なんといっても竜巻襲来のCG映像の凄さは今観ても凄まじく色褪せていない。
一方、ヒューマンドラマの方は離婚するトルネード・ハンターの男女と再婚相手の三角関係で面倒臭い。アイデアを登用した昔の仲間も罰が当たったようで型どおりだし、肝心の観測球を飛ばすまでが気を持たせて長いのが難点。
アメリカでは毎年、世界の8割を占める1000を超える竜巻が発生、にも拘らず直接観測は民間のトルネード・ハンターに頼っているのだからもどかしい。本作の影響で俄かハンターの参入が増えたようだがテレビなどへの映像の販売が目的らしい、興味半分で務まる稼業ではありませんね。
つい昨年の暮れにもアメリカ南部や中西部の6つの州で数十もの竜巻が相次いで発生して話題になった、冬場にも関わらず地上付近の気温は平年より10度も高く、上空の寒気との温度差で大気が不安定になったからと言われている。台風も年々大型化する傾向にあり、防災、減災の研究に政府も本腰を入れて欲しいと願うばかりです・・。
竜巻追跡せよ
"ツイスター" シリーズ第1作。
"金曜ロードショー" で鑑賞。
ストーム・チェイサーが史上最大級の大竜巻を追跡するスリルがたまらない。観測に人生を懸ける人たちのドラマも見応えがあって、小学生ながら手に汗握り見入った覚えがある。
巻き上げられた牛が目の前を通り過ぎるシーンにクスッとしながらも、竜巻がもたらす被害の凄まじさを描くVFXの迫力に目を見張った。クライマックスの絶体絶命も最高だった。
[以降の鑑賞記録]
2024/08/12:Amazon Prime Video(字幕)
全7件を表示