劇場公開日 2022年11月3日

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「今ならプーチンを思い出させる」独裁者 りあのさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5今ならプーチンを思い出させる

2023年4月24日
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鑑賞方法:映画館

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チャーリー・チャップリン初のトーキー作品で風刺コメディ。
日本チャップリン協会の大野裕之さんが上映後に登壇し解説をしてくれた。
第1次大戦にトメニア国の兵士として戦線に出ていたユダヤ人の床屋チャーリーは、戦時中の戦闘機の不時着で記憶を失ってしまった。戦後、トメニアは独裁者ヒンケルが支配する国となりユダヤ人迫害を始めたのだが、そんな状況を知らない床屋のチャーリーはやっと病院から退院する事が出来、自分の店に帰ってきた。あれやこれやで、チャーリーはヒンケルと容姿が似ていた為、民衆の前でヒンケルがユダヤ人を抹殺する演説をするはずが、入れ替わったチャーリーが民主主義と自由の大切さを訴えた、という話。

これ、ヒトラーの独裁政治を批判した物だが、いつ観ても新鮮な作品で、傑作だと思った。日本は韓国を植民地にし、中国を攻めていた1940年の公開で、まだヒトラーのユダヤ人虐殺が本格化する前にこんな作品を作ったチャップリンの凄さを体感できた。
ラストのスピーチ、普通ならありえないけど、このおかげでで、いつ観ても新鮮なメッセージを受けることが出来る。
今ならプーチンだろうな、とか。習近平や金正恩もだな、とか。
すごい作品です。

りあの