父の祈りをのレビュー・感想・評価
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北アイルランドとジャマイカは英連邦♥
『in the Name of the Father』とは『主の名に於いて』だから『神に誓って』に近いんじやないかなぁ?
途中ジャマイカ人の収監者が登場するが、(アイルランド自由国は植民地)北アイルランドとジャマイカには共通点がある。どちらも大英帝国として、英連邦に属している。
しかし、この映画では、アイルランド人のナショナリズムをどうしたいのか?それが理解が出来ない。勿論、現在のIRAとイングランドと北アイルランドの関係が分からなくなっている。
そして、最大の謎が、大英帝国なのに、この映画も、この類の映画も、イングランド国王の事は語られない。
そして、
大英帝国なんだから、皇帝だと思う。つまり、
キングじゃなくてエンペラーだと思う。
そして、正にそれがアイルランドの独立闘争と大きく関わると
“僕“は解釈している。
イギリスをUKと言うがユナイテッド・キングダムつまり、“連合“王国なのだ。連邦内にそれぞれ国王(統治者)がいる形になっている。形の上でイングランド国王にその国の統帥権がない。従って、全ての英連邦の統治者ではない。ゆえにキングなのだ。
(カナダ、オーストリア、ニュージーランドも英連邦。つまり、ある意味に於いて、イギリス。つまり、英国は島国だが、日本とは違う。それを日本人は知らない人が多い)
さて。
では。“天皇陛下“はなんとなんと。
唖然とする。
監房の中の和解
父と息子といえども、親子が同じ監房に収監されることなどあるのだろうか?と疑問に感じながら見ていたのだが、やはりこれはドラマを盛り上げるための脚色だそうだ。
監督と脚本家はこの作品を単に冤罪をはらすために闘った親子の物語としてだけでなく、同時に一組の親子の確執と和解の物語として描きたかったのだろう。
しかし、この作品にはいろいろ考えさせられる。まずは、この時代(ギルフォードのパブ爆破事件が起きたのは1974年)イギリスで制定されたテロ防止法だ。
容疑なく7日間勾留出来るというこの悪法によって勾留された四人は暴力や恫喝紛いの取り調べによってやってもいない爆破事件を自供してしまう。しかし、このテロ防止法、何処かで聞いたことがある。9.11以降アメリカ制定された法律と内容の差こそあれ、どちらもテロリズムによって人々に植え付けられた恐怖が制定させたと言っていい。
しかしこの危険な悪法は彼等四人のような犠牲者を作り出す(しかも彼等は氷山の一角だろう)。テロリズムによる恐怖は新たな恐怖を生んでしまうのだ。
事件によるショックが大きければ大きいほど、犠牲が大きければ大きいほど、大衆による司法当局に対するプレッシャーは大きくなる。そのプレッシャーがまた冤罪を招く元になる。その証拠にイギリスの司法当局はアリバイの証言を握り潰し、更に真犯人の証言さえ無視された。
“Do the right thing.”
言うのは簡単だが、まずは何が正しいことなのか?それをよく考える必要がある。
ひとりひとりが考えること、それが正しい行いへと導くのだと思う。
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