「ベティ・デイヴィスが悪辣ヒロインを熱演」痴人の愛(1934) たいちぃさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ベティ・デイヴィスが悪辣ヒロインを熱演

2024年4月29日
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鑑賞方法:VOD

ベティ・デイヴィスが悪辣なヒロインを演じて一躍有名になり、思惑どおり彼女の転機となった作品。これ以降、演技派の大女優への道をいくことになる。

医学生のフィリップ(レスリー・ハワード)が偶然見かけたメイドのミルドレッド(ベティ・デイヴィス)を好きになるが、ミルドレッドは他の男との関係が絶えず、お金に困った時だけフィリップを頼るヒドイ女。ただ、フィリップも好意を寄せてくれる他の女性に出会うものの、ミルドレッド好きを引きずる。このズルズルいく関係がドラマの中心だが、こうした史上最低最悪のヒロインを見事に演じたベティ・デイヴィスは大したものである🙌

原作はサマーセット・モームの『人間の絆』であるが、この映画化にあたっては「自分のイメージを悪くする役」を演じたがる女優がおらずヒロイン役が不在だったそうだが、ベティ・デイヴィスが希望して演じた。
彼女の名前を付けた「♪ベティ・デイヴィスの瞳」という歌が1980年代に流行ったが、ベティ・デイヴィスほど「瞳で演技できる女優」はなかなか居ないだろう。

しかし、邦題つけた映画会社は酷いタイトルにして残念である。モーム原作どおり『人間の絆』で良かったのではなかろうか……😵

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たいちぃ