地球最後の日のレビュー・感想・評価
全1件を表示
温故知新
クリックして本文を読む
今では恐竜絶滅説や月の誕生説の根拠となった天体衝突も衆知となり実際に欧米中心に接近する小惑星への対応組織が活動を行っていると聞く。星に住む宿命、衝突を免れても太陽の寿命もあり、いつかは人類移住やむなしの深遠なテーマです。先達はどんなことを思ったのか興味があって古きを温ねてみました・・。
SFといっても当時(原作出版は1933年)のロケット知見では火星は無理、地球軌道と入れ替わる飛翔惑星に飛び移る設定にしたのだろう、新天地の探査もなく無謀は承知、そもそも選択余地はないのだから。
遠地の天文台での危機発覚は飛脚もどきで研究所に伝達、微分解析機(アナログ計算機、当時の最先端?)での軌道検証で事実と判明、国連での緊急協議に移るも死生観の相違、学者によくある足の引っ張り合い、根拠のない楽観論に阻まれ、やむなく有志連合でのノアの方舟計画に着手となる。今どきのディザスター映画のような世界の混乱は描かれず、当時定番だった新聞一面の再撮で処理されるので緊迫感は薄い。xデーが迫っても政治中枢からの介入もなく、懸念された人の負の側面も内輪もめ程度、出資者で利己的な資産家、彼なら私設軍隊位は手配していても不思議はないのだが、まどろっこしい恋の鞘当も何とか決着、基地中心でどんどん話が進んで一か八かの計画成功、新天地は書割りバレバレの景観ですがまあしょうがないでしょう。次は「妖星ゴラス」でも借りてみましょうか。
コメントする (0件)
共感した! (0件)
全1件を表示