「長さを感じない173分の映画」大脱走 yamappleさんの映画レビュー(感想・評価)
長さを感じない173分の映画
3時間におよぶ大作なのに、全く飽きることなく、そして強く生きる捕虜たちに拍手したくなる映画。
雑誌でタランティーノ監督が感銘を受けた映画10に選ばれていたことで借りてみたのだが、50年も前の作品なのに古さを感じない。(映像は古いけど)。収容所での生活は、決して幸せな話ではなく、過酷なはずなのに、暗くさせないような会話と、大脱走マーチの音楽で前向きなストーリーになっている。
トンネルを掘るという大胆不敵な収容所からの脱出計画。綿密な計画や1人ひとりの細かい役割分担。76名も脱走させたのは本当にすごいが、最後は50名も射殺され、11名が収容所に戻り、逃げたのはわずか…。それでも、精神的に参りながらもトンネルを掘ったダニーが逃げられたことは嬉しかった。
実話だと言われると、沢山の犠牲に悲しい気持ちになるが、戦時中、希望を捨てずに昼夜トンネルを掘り、ジャガイモで酒まで作ってお祭りまでしてしまう彼らの逞しさに、励まされた。
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