「闇に浮かぶオーソン・ウェルズの横顔」第三の男 sow_miyaさんの映画レビュー(感想・評価)
闇に浮かぶオーソン・ウェルズの横顔
確か、初見は中学生時代。
有名なラストシーンと共に、鮮烈に記憶に残っていたのが、闇に浮かぶオーソン・ウェルズの横顔だった。
当時は、背伸びをして、正月の深夜などに放送されるいわゆる名画を、眠い目をこすりながら観ていた。身近に名画座もなかったし、テレビも録画できるような時代じゃなかった。
でも、そうやって観た映画たちは、どこかしら、今も強い印象を残している。
改めて鑑賞して、こんなに闇がしっかりと描かれているとは思わなかった。というより、制作された当時は、実際に闇が深かったのだろう。そのおかげで、光とそれによってもたらされ陰影が、グッとドラマチックさを高めている。特に、追いつ追われつするシーンで、大きく伸びた影も同時に走るところなんか、しびれるくらいカッコいい。
中学生の頃には気がつかなかった、連合国軍それぞれの思惑、闇市場の功罪、割りを食う立場の人々、アメリカに対するヨーロッパのプライド、男女の割り切れない恋愛感情といったこの映画のテーマに関わる部分にも目がいくが、やはりそれを全体的にはサスペンスとしてまとめ上げ、映像と音楽との魅力で惹きつけるというところが、この映画が名作だと言われる所以だとつくづく思った。
これが、サブスクで観られることの有り難さ。
感謝。
別の映画に共感ありがとうございます。
これも配信で観れるんですか?
私も2回くらい過去に観てますが、あの有名なテーマ曲とサスペンス映画としか覚えていません。
オーソン・ウェルズですものね。
そんな闇の深く描かれた映画でしたか?
sow_miyaさんのレビューを読んでとても興味が
沸きました。
観てみようと思います。
「コンビニエンス・ストーリー」と「ビリーバーズ」は
以前観られたのですか?
カルト映画で面白かったです。もしまだでしたら、配信で簡単に
観れますので良かったらご覧くださいませ。