「シュワちゃんだったからこその魅力!」ターミネーター しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
シュワちゃんだったからこその魅力!
"ターミネーター" シリーズ第1作。
"木曜洋画劇場" で鑑賞(デジタル・リマスター版)。
世界中で愛されているSFアクションシリーズの金字塔。その原点が低予算B級映画なのだから恐れ入る。ジェームズ・キャメロン監督の手腕には頭が下がるばかり…
冒頭、裸ん坊のターミネーターがタイムスリップしてくるやいなやチンピラどもに「服を脱げ」と迫り、抵抗して来ると血祭に揚げちゃうところから一気に魅せられました。
笑いの要素が入っているからこそ、ターミネーターの残酷さが浮き彫りになる、上手い導入だなと思いました。このシーンだけでターミネーターがどんなヤツなのか丸分かり。
アーノルド・シュワルツェネッガーがターミネーターを演じていなければ、ここまでシンボリックなキャラクターになり得ただろうかと考えると正直疑問でしかない…
彼の鍛え上げられた肉体美はもちろんのこと、まだまだ固さのあった演技がターミネーターの機械的な感じにぴたりとハマった、奇跡的なシンクロの齎した結果に相違なく、運命的なものを感じました(当初シュワちゃんがカイル・リース役をオファーされていたと云うのは有名なエピソード)。
サラ・コナーを巡るカイル・リースとターミネーターの攻防は、息も吐かせぬ迫力のアクションに殺人機械に生身の人間が立ち向かうスリルが加わって、「いったいどうすれば倒せるのか?」と終始ハラハラ・ドキドキが止まりませんでした。
抵抗軍のリーダーを生まれる前に抹殺すると云う題目がめちゃくちゃ斬新で、初めて観た時度肝を抜かれました。他にも、サラとカイルの未来へ繋がるラブシーン(茶の間が気まずくなりました)など、タイムトラベルを上手く使ったストーリーが秀逸で、なるほどと手を打つ脚本に唸りました。
※修正(2023/04/03)