「"サンドクリークの虐殺"」ソルジャー・ブルー 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
"サンドクリークの虐殺"
少しのアドベンチャー、まるでラブコメのような展開、仄々とした音楽が流れ、お転婆娘とウブな男子のコミカルなロードムービーとでも言うべきか、そこには何ら緊張感の欠片もなく、お色気サービスも少々!?
全てはラストに於けるクライマックス迄の余韻に過ぎない、優位に立ち勝利する者が全ての正しい側に存在してしまう人間の愚かさ、罪を贖う為の間違いを認めさせるにはこれ程の残酷描写を描き、己の目に焼き付けさせないとならないアメリカ映画による西部劇の転換点。
英雄のように勝ち誇った振る舞いの大佐が放つ言葉に歓喜の兵隊たちが野蛮な輩にしか見えない、場違いで和やかな音楽が流れ不謹慎極まりない中、ナレーションが語る無音の静けさで映画は幕を閉じる。
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