「こんな小さな田舎町が似合う女ではないだろう」素直な悪女 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
こんな小さな田舎町が似合う女ではないだろう
クリックして本文を読む
総合:65点
ストーリー: 60
キャスト: 75
演出: 70
ビジュアル: 70
音楽: 65
自由奔放な生活が好きな若くて魅力的な女は、古い田舎町では堅苦しい価値観のもとで堅苦しい生活をおくる。咲き始めた美しい花は男たちを挽きつけるが、男からは軽く見られて女からは嫉妬を受ける。結局本当の理解者はなかなか現れない孤独さが残る。本人は孤児で生活に監視もついているから、何をするにも不便極まりない。真面目な勤労者というには程遠く自由気ままに生きる女だから、型にはまった田舎の人々からは理解されがたいだろうし悪く見られるが、本来それほど性質の悪い女でもない。生まれる時代と場所が良ければこんなに苦労しなくてもよかったのだろうに、どうにも運が悪くて八方塞状態、孤児院に連れ戻されるくらいならと愛してもいない男との結婚に逃げる。
こんな田舎町に収まる女じゃないだろうと思ったが、紆余曲折の後で小さくまとまってささやかな幸せを求めるようなので意外な感じを受けた。もしかするとそれで幸せな余生を送れることになるのかもしれないが、これでいいのかなと疑問も感じる。でも本人も疲れちゃったようだしお金もないし町を出て行く力もないし味方も殆どいない状況で、これが彼女の出来る精一杯なのかもしれない。不幸な状況でもなんとなく明るい天真爛漫さのあるマリリン・モンローと違い、どことなく陰のあるのがブリジット・バルドーだろうか。まだまだ若くて発展途上の危うさのある若き日の彼女の姿でした。
コメントする