「いつみても新鮮な娯楽映画であり芸術」酔拳2 青樹礼門さんの映画レビュー(感想・評価)
いつみても新鮮な娯楽映画であり芸術
時代劇だから古くはならない
最初っから古い時代背景だ
ちょっと前に蛇拳、酔拳を見直したら、脇役からカメラワークから、無駄がなく、あっという間にたのしんだ
この作品は、あらゆる作品を経て、原点回帰
青二才キャラクターとして、まさに宮本武蔵、姿三四郎のごとき、周りに鍛えられていく青年のおはなし
親を、仲間を、老師を、たいせつに慮る、純情まっすぐな魂のおとぎばなし
ジャッキーの所作は京劇仕込みの舞の美しさ
芸能としてのお客さんを楽しませるつくり
表情豊かにどんな仕草でも笑わせながらきれいだ
まさにチャップリンがやっていたこと
この映画ではお母さん役のアニタムイがなんとも
見事にスラップスティックでまたカンフーの達人だから
息子ジャッキーが頭が上がらないあたりが痛快
ジャッキーは、いつだって誰よりも画面の中で遮二無二動きまくる
誰よりもボコボコに痛めつけられる
だからこそ、クライマックスでのパワーアップに
観るものがすごいエナジーを沸き立たせてしまうのだ
ジェームズキャメロンでも、マトリックスにも、
トムクルーズにも
作りえないアナログかつ伝統美のハイブリッド活劇
国宝というより、人類の宝ではないかと思う
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