深紅の愛 DEEP CRIMSONのレビュー・感想・評価
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傑作
メキシコの巨匠、アルトゥーロ・リプステイン。本当に渋いです。どの映画も本当にパンチの効いた内容で大好きです。
この映画、はじめてみたとき70年代の映画かと思いました。なんか映像も物語も背景もすべてが古臭いんです。で、制作年を見てみたら96年。衝撃でした。ターミネーター2が91年、マトリックスが99年ですから、まあSFとは比べられないですが「テクノロジーの進化=発展」という誰もが持っている固定観念の完全に逆の方向性にいっています。
これ意図的にやっているんでしょう?と、メキシコ人の妻に聞いたら。いや、お金がなくて新しい機材が買えないってうわさだけど。。。とのこと。確かに70年代制作のCASTILLO DE PUREZA (日本語訳だと「純粋の城」というのかな?)のころからまったくぶれずに、まっすぐ突き進んでこれだけのものができるというのは、誰にもまねできません。
この作品は新しいものと古いものがごちゃ混ぜで、お互い我関せずでマイペースのメキシコだからこそ起こせた奇跡だといえるでしょう。
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