劇場公開日 1975年12月6日

「サメ映画だけどサメが主役にあらず」ジョーズ N Tさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0サメ映画だけどサメが主役にあらず

2021年9月21日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 サメ映画といえば、B級を中心に数多くの作品が作られていますが、その元祖、本家本元と言うべき作品。さすがの面白さでした。
 最近のサメ映画は、とにかく「サメ」のインパクトを強くしようとして、知能が高かったり、恐ろしく巨大だったり、空を飛んだりしますが、本作の面白さはサメそのものではなく、主人公達、人間側にあるように思います。正義感が強くて海嫌いな主人公、サメマニアの海洋学者、そして荒くれ者の凄腕サメハンター。この凸凹3人衆がサメ退治を通じてお互いを認め合い、友情を深めていく様子が描かれており、サメが登場しないシーンでも彼らの掛け合いが面白く、ダレることなく観られるので、この映画の主役はサメではなく人間であると感じました。サメに頼り切らず、人間ドラマの部分もしっかりしているところが名作たる所以なのでしょう。

N T