上流社会のレビュー・感想・評価
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【”喧嘩する程仲が良い。そして元鞘。”グレイス・ケリーの素面の時のクール・ビューティさと酔った時の可愛さのギャップに惹かれる作品。サッチモの演奏シーンの存在感が今作の趣を高めています。】
■ニューポートの高級住宅街。
デクスター(ビング・クロスビー)は前妻・トレイシー(グレイス・ケリー)とジョージ・キトレッジ(ジョン・ランド)の再婚を前に落ちつかない日々を過ごしていた。
そこに雑誌記者のマイク・コナー(フランク・シナトラ)とリズ(セレステ・ホルム)のカップルが現れたために事態は混乱。
式の前夜に、酔いつぶれたトレイシーがマイクと意気投合してしまい、波乱万乗の舞台が繰り広げられるのである。
◆感想<Caution!内容にやや触れています。>
■私事で恐縮であるが、ここ数カ月、夜な夜な1930年から1960年代の名作と呼ばれる映画を少しづつ、配信で観ている。
映画は、映画館で観る事が一番とは思っているが、書斎のマイ・シアターで観る名作もナカナカのモノである。
そして、観る作品は事前に可なり下調べをするが(除く、ホラー。)鑑賞するととても面白い。(当たり前である。)
・今作は、ご存じの通りラヴ・コメミュージカルであり、ビング・クロスビーやフランク・シナトラの魅力も十分であるが、矢張りクール・ビューティと謳われたグレイス・ケリーの圧倒的な美しさと、酔った時の稚気ある姿が魅力的な作品である。
・デクスターとトレイシーが、幸せな結婚生活をしていたのに、トレイシーの父親の不倫により、トレイシーが不寛容な冷たい女性になってしまい離婚した過程は、デクスターの台詞のみで描かれるが、それで良いと思う。
・酔ったトレイシーが行った行為を許せない器の小さなトレイシーの婚約者ジョージ・キトレッジを観るデクスターのやや憐れみを込めた表情・・。きっと自身の昔の姿を思い出していたのではないかな。
男であれば、愛する女性の心の揺れを赦す寛容な心が必要なのである、とふと思う。
■冒頭から登場し、あのだみ声とトランペットの演奏シーンも印象的なサッチモ率いる楽団がこの作品に趣を与えている事は間違いない。
サッチモの全てを幸福にする笑顔は、矢張り堪らなく好きである。
<今作は、ラストのトレイシーの再婚式のシーンも良い。
彼女が選んだ再婚の相手。
それは、彼女自身が父親の不倫により”氷の女”になってしまったが故に別れても、彼女を心配し、ずっと愛していた元夫、ビング・クロスビー演じるデクスターであったのである。
今作は、グレイス・ケリーのクールビューティ&稚気溢れる魅力満載の素敵なラヴコメ・ミュージカル作品なのである。>
ゴージャス!ゴージャス!ゴージャス!
タイトルに偽りなしの上流社会のゴージャスぶりをこれでもかと見せつけてくれる、ミュージカルの傑作です。ゴージャスその1・ルイ・アームストロングから始まって、ビング・クロスビー、フランク・シナトラと最高のミュージシャンが魅力的な歌声や演奏を聴かせてくれる。ゴージャスその2・グレース・ケリーの美しさと、サファリスーツから舞踏会のドレスまで次々と魅せてくれる美しい衣装。ゴージャスその3・フランスのシャトーのような邸宅と見事に再現した屋敷の内装や豪華な食器などの小道具の数々。ワイングラスはバカラかな?お話し自体は他愛ないけど、だからこそいい気分でゴージャス振りが楽しめます。役者では、グレース・ケリーのクールビューティーさとツンデレ振りが魅力的。ビング・クロスビーの低音を響かせる歌声も、素晴らしかったです。
グレース・ケリーがビング・クロスビーとデュエットするが、彼女は本当に歌ったのだろうか?
グレース・ケリーってオードリー・ヘプバーンとキャラクターがかぶると思った。明らかに、マリリン・モンローとは違う。僕はマリリン・モンローを下品なセックス・シンボルと思っていたが、この映画のグレース・ケリーを見て、必死にセクシーさを演じるマリリン・モンローの可愛らしさが分かった気がした。
グレース・ケリーやオードリー・ヘプバーンは次元を超えた美人だと思った。それが可愛く演じる。この世の人じゃ無い訳だ。
グレース・ケリーがビング・クロスビーとデュエットするが、彼女は本当に歌ったのだろうか?
不確かな話だが、ヘップバーンは歌が下手だったそうである。
クロスビーとシナトラとではクロスビーの歌に軍配を挙げたい(好みの問題点でしょうけど)
豪華キャストの割には面白みがない。グレース・ケリーもあまり生かされていない。クロスビーとシナトラの歌を楽しみましょう。
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